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ラグタイム・マーの世界

プロフィール

ラグタイム界にスター誕生!!!

第1回『ラグタイム・サミット』の感想も兼ねて、曲の解説です。


ムックさん(p)
●MAPLE LEAF RAG by Scott Joplin(1897?、1899)
速いテンポでベース・ラインが勢いよいところが特徴の
複雑なラグタイム・マーチ。
繰り返される4つのパートには左手のストライド奏法に加え、
多くのセブンス・コードが使用されている。
以前に発表されたラグタイムとは比較にならないような
しっかりした作りのラグタイム曲で、
特に初頭の魅力的な旋律は当時最高峰であったと言われている。
左手の力さえ付ければ第3部でさえも
難なく弾きこなせるであろうとみなされるほど
この曲は難しい曲に数えられません。
ジョップリンは1890年代にSedalia Missouriに実在した
黒人専用の社交場『Maple Leaf Club』を讃えて
この曲を書いたそうです。
ムックさんも勢いよいテンポで崩れることなく
この曲を見事に弾きこなしました。



●X.L. RAG by L.EDGAR SETTLE(1903)
Tebor Jay TichenorのRagtime Rarites
(Complete Original Music for 63 Piano Rags )
『珍しいラグタイム曲集』の中に収められている曲として有名です。
このタイトルの意味が『エキストラ・ラージ』で
あるかどうかは???です。
無名な曲に明かりを灯す作業ご苦労様でした。



●ROBERTO CLEMENTE by DAVID THOMAS ROBERTS (1979)
これはメジャー・リーグで大活躍していた南米の野球選手
Roberto Clemente Walker (August 18, 1934 – December 31, 1972)
に因んで作られた曲のようです。
彼は不運にも飛行機事故で亡くなりました。
これはとにかく旋律が綺麗なロマンティックな曲です
愛情、優美、華麗、情熱・・・様々な情景・人情が溶け合うかの如く
交差していく素敵なメロディーです。
ムックさんの演奏はうっとりするほど優雅な印象を与えてくれました。



ラゲディ・アンさん(p)&お嬢さん(tp)
●RIALTO RIPPLES by George Gershwin(1917)
ガーシュウィン唯一のラグタイム曲として世に知られている曲で
彼が18歳のときに書き起こしたものです。
この作曲家がラグタイム時代に感化された様子が
たっぷりと窺える作品です。
初めて生で聴きましたので、ラゲディ・アンさんが演奏している間中、
とてもどきどき・わくわくしました。



●SOLACE by Scott Joplin (1909)
1973年の映画『スティング』に登場する曲。
ハバネラのリズムからして基本的にはラグタイムではないが、
ラグタイムの王様、ジョップリンの曲として
ときにラグタイム曲として分類され、人々に知られている。
メランコリーな旋律ではあるが、どこか情熱的であり、
悲しみと虚しさの果てで再び蘇るような熱い熱い想いを感じます。
女性の愛情たっぷり込めてラゲディ・アンさんが演奏してくれました。



●KITTEN ON THE KEYS by Zez Confrey (1921)
正に『鍵盤上の子猫』を想像させる曲です。
誰もが楽譜を手にし、気軽に弾いた『クラシック・ラグ』とは裏腹に
超絶的技巧を伴った『ノベルティー・ラグ』に数えられる曲です。
速弾き演奏に正にぴったりの曲で、
不可能と思われるようなテンポで弾きまくる
ピアニストたちの演奏がパンチの空いた
ロール入りの自動演奏ピアノに沢山収録されております。
中でもこの曲は譜面共々大ヒットした曲で、
今日でもラグタイマーの間では大人気です。
『猫ふんじゃった』のアメリカン・ラグ版と言わんばかりの名演奏で、
ラゲディ・アンさんの指の動きを追うだけでも楽しかったです。
お嬢さんの演奏も非常に愛らしかったです。



●PINE APPLE RAG by Scott Joplin (1908)
スズキ自動車ラパンのCMでお馴染みのジョップリン曲です。
お散歩しながら作曲したことが多いという
ジョップリンならではの題材、パイナップル。
南国を思わせるような軽快なリズムに乗った陽気なラグです。
二人の演奏もご機嫌でした。




Mさん(p&vo)
●UGLY DUCK RAG
色々なラグの破片を繋ぎ合わせたような楽曲に
環境問題をテーマにした歌詞。
エネルギッシュな歌声にインパクトの強いアピール力、
その全てに思いっ切り衝撃を喰らいました。
このパワーには本当に脱帽です。



●おやすみ RAG
スロー・テンポのかわいらしい曲。
自作自演でここまでできるとは本当に凄いことです。
もっともっと彼女の作品をたっぷりと披露していただきたかったです。
次回の『ラグタイム・サミット』及び、
日本ラグタイム・クラブのCD制作に益々の期待を掛けれそうです。



参加者の皆さん、本当にお疲れ様でした!!!
裕美・ルミィヤンツェヴァ


作成日:09/02 20:19 最終更新日:09/02 20:19

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