エープリール・フールに真実を!!!
『ラグタイム』という言葉がそれ程普及していなかった帰国当初、
仲間同士でこのジャンルの定義を巡って
実に面白い論争が繰り広げられました。
そんな中で書き綴った文章ですが、
今では鼻で笑ってしまう程(うふふ)
私自身、ちょっぴり人間丸くなっております。
これぞ成長、これぞ進化、これぞこの世の七不思議!!!
↓↓↓↓
(前略)
ソプラノ・サックスのたけお君は、素晴らしいプレイヤーであり、数少ないべシェの研究家でもあり、会う機会が少ないものの私が大切にしているお友達の1人です。共演したことも、一緒にお酒を飲んだこともあります(私だけかな、飲んでたのは???)。よく拝見するサイトですので、勿論この翻訳は何度も読んでおります。べシェのサウンドは素晴らしい。長年聴き続けて、多々のインスピレーションを得ました。
その他にも多くのラグタイムやジャズ文献には目を通しております。でも、私が現在に伝えたいことは、歴史を美化するきれい話ではなく、誰もが避けたくなるような真実なのです。いや、真の真実なんて当の本人しか知らない・・・
私はジャズやラグタイムを歌っている人間ですので、毎日のように当時の人々の悩みや叫びを聞いています。そしてそれらをあたかも自分の言葉のように歌うには、やはり当時の時代背景や文化、歴史を学ぶ必要があります。全てを知りうることなど到底できません。
私が尊敬するシンガー達は、孤児だったり、売春婦だったり、麻薬患者だったり、レズビアンだったり、バイセクシャルだったり、囚人だったり、レイプ犠牲者だったり・・・様々です。
私の知人・友人にもアフリカ人、マフィア、ヤクザの親分、ホモセクシャル、麻薬の売人、麻薬患者、ヌード・モデル、キャバクラ嬢、ストリッパー、精神病患者、囚人だった人などなど色々います。しかしながら、私には、彼らを人間のくず扱いすることはできません。
それはその一人一人に家庭の事情や人には言えないストーリーがあるからです。私はその一人一人を強く抱きしめ、キスをしてあげます。彼らにも父親が1人、母親が1人いました。そして、多かれ少なかれ、彼らは周りに喜ばれてこの世に誕生してきました。うぎゃーという叫びと心臓の刻みと共に尊い命が本能を宿ったのです。
家賃が払えず弁護士から督促状をもらい家を追い出されたとき、お財布に5円しかなったとき、アフリカ人の教えてくれたお水と小麦粉だけで作れるパンを焼いて食べました。アフリカ原住民が石釜の上で焼くあの最高に美味しいパンです。彼らの肌に触れてみると、本当に真っ黒い。髪の毛もちりちりである。あの爆発頭をまとめるには三つ編みをして、髪先にロウを塗るんだって、丁寧に教えてくれたのが忘れられません。このパンを焼く度に彼らを思い出します。ボランティア活動のやり過ぎで、食いっぱぐれることなどしょっちゅう。しかしながら、点滴を射ちながら、車椅子に座り聴いてくれる人、松葉杖で大変な思いをして会場に来てくれる人がいる限り、私は貧乏を恥じないことにしています。
マフィア系列のカジノも派閥や陰謀で放火されて全焼してしまいました。楽器全焼、従業員1人死亡。ストリッパーの合い間にやるエキゾチック・ジャズ・ショウなんて、いつ殺害されるかわからない命懸けの環境ですが、当時私は3日で一般人の月給を稼いでいました。音楽の先生でさえ月給8000円というロシア。バス代12円という物価の違い。私にとっては37万円という日本への飛行機代は、生涯掛けてもとても稼げない大金だったのです。あのとき深夜のステージをやっていなかったら、お客がチップをはずんでくれていなかったら、私は今ここにいません。一生ロシアの田舎町で畑を耕していたかもしれません。この小さなラスベガスのような世界がなかったら、私は現在歌っていなかったと思います。またもや風俗産業に救われました。
治安の悪い国々をさ迷い、人種差別や麻薬取締り、強制送還に軍隊警察、爆撃に罰金、戦争や氾濫、集団ストライキに暴行。数々の困難を乗り越えて、これまで生きてきました。アレェクスェイとて、赤紙が来れば「いざ出兵」の立場、頭の打ち所が良かったのか一命を取り留めましたが、襲われて植物人間になる覚悟を妻としてせねばならなかったこともあります。今でも日々その後遺症との戦い、時折経験する背骨の痛みはピアニストとして致命的です。
知人友人はさることながら、家系の男児は皆殺害されました。生き残った最後のルミィヤンツェフの命を全力で守るのは私の使命でもあります。「風と共に去りぬ」、「戦場のピアニスト」、「タイタニック」、これらの悲劇は私の人生そのもの。映画を見る度に、自分の体験が画像の中に、幾重にもダブっていきます。
そもそもラグタイムの定義など私にはどうでも良い。それぞれの解釈で、好きなように思ってくれればいい。縛られることなく自由の中で発展して行った様々な音楽のジャンル。音楽をやる上で、定義云々のプライドなど私にはありません。聴き手とて、理屈で音楽を聴きに来ているわけではないでしょう。好きなものには命懸けで無償の愛情を注ぐ、私にとってはただそれだけに過ぎません。
めでたし、めでたし!!!
裕美・ルミィヤンツェヴァ
作成日:04/23 03:30 最終更新日:04/23 03:30
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