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モノコード 調律の怪?
通常、鍵盤楽器のチューニングは、オクターブ、5度、4度、3度をとって、うなりの回数を聴きながら進めていきます。
勿論、今は高性能の電子チューナーがありますから、チューナーだけで、どうにか実用範囲までは追い込めます。
さてモノコードは和音がだせません。
設計上は、ピタゴラス律に基づいて、図面上で弦長を割り出してタンジェントの位置を決めていきます。
ところが、ブリッジと、ヒッチピンの「際」の部分が、弦が振動ができない部分があるので、計算値と誤差が生じます。
楽器が完成した後は、正確なチューニングは、タンジェント(真鍮)を左右にちょこっと曲げて調整します。
これは、モノコードだけではなく、共有弦クラヴィコード(フレット・クラヴィコード)でも同じです。
電子チューナーを頼りにすれば、杞憂することはなにもないのですが、その昔、こういった機材が何もない時代には、どうやって完全5度を拾っていったのかな〜〜、と考えてしまいます。
ここで(半分冗談です)ひとつの方法は;
まずCの音を出して、頭(耳)に残しておく。
そのあと、5度のGを弾きながら、タンジェントの位置を微調整していく。
この話を、楽器制作のS氏に話したら、すごい受けてくれました。
もうひとつ;楽器をもう一台用意する。
片っ方でC(もう一人必要になります)を出して貰い、それを聴きながら、Gを調整する・・・・・これなら十分あり得ると思います。