音楽鑑賞記　絵画編：九尾さんのブログ：Muse クラシック音楽のコミュニティ

九尾さん

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音楽鑑賞記　絵画編

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秋ですね。
秋と言えば、読書の秋、食欲の秋、そして芸術の秋！

その為か、先日新聞を読んでいたら「絵画と音楽」についての文章が載っていました。
内容はうろ覚えなのですが、東山魁夷画伯がモーツァルトの曲を愛好していたという話から、音楽が画家に与えた影響や絵画が作曲家に与えた影響について短くまとめて書かれていました。
もちろんムソルグスキーの「展覧会の絵」やドビュッシーの「海」も登場（葛飾北斎の神奈川沖浪裏の画像も）。絵画と音楽の関係について話す時には絶対外せない２作品ですな。

ということで、今回は私も絵画と関係のある音楽を紹介する事にしました。

ドイツの大食漢作曲家レーガーの「ベックリンの絵による４つの音詩」（通称「ベックリン組曲」）。

レーガーはシェーンベルクと同時代人ですが、私が聴いた限りではロマン派的で分かり易い作風です。流石に自分を「３大Ｂ」の正統的後継者と言い張るだけの事はある。

ベックリン組曲は、４つの曲にそれぞれ絵画から取られた
①ヴァイオリンを弾く隠者　
②波の戯れ
③死の島
④バッカナール
というタイトルが付いています。
個人的にはヴァイオリンソロが印象的な①がお気に入り。また③は、同名のラフマニノフ作品より好きです。

ちなみに超肥満体だったレーガーさんは、暴飲暴食が祟って４３歳の若さで急死されたそうです（死因は心筋梗塞）。
食欲の秋ではありますが、飲み過ぎ・食べ過ぎには十分注意しましょう！

※動画（絵画付き）

①http://www.youtube.com/watch?v=h_fHfWc8wSk&feature...
　
②http://www.youtube.com/watch?v=s-FL1VO6-fw&feature...

③http://www.youtube.com/watch?v=g1GGc2pMH7Y&feature...

④http://www.youtube.com/watch?v=HFvVCOblNWM&feature...

　交響曲　作曲家　器楽曲　吹奏楽∩管弦楽器　協奏曲

日付：2010年10月23日

10件のコメント

このブログ（日記）へのコメント

九尾様

お久し振りです。
東山魁夷画伯は、確か今年お亡くなりになられましたか？？？
モーツァルトがお好きだったとは、初耳意外です。
画風とモーツァルトとは、また違ったものですね。

ベックリンの曲、早速聞きました。
ウィーンの楽友協会でブラームスを生で聴いてから、オケもいいなあぁ、もっとオケも聴いてみたいなあぁ・・・と思っていたのですが、ウィーンでのレッスンの整理とシューマン・リサイタルの準備で中々・・・・・。
私は、「ヴァイオリンを弾く隠者」と「死の島」が好きです。
「ヴァイオリンを弾く隠者」のヴァイオリン、本当に印象的で美しいですね。思わず、ウィーン楽友協会のブラームス交響曲第１番第２楽章の、コンマスのヴァイオリン・ソロを思い出しました。是非、生演奏で聴いてみたいと思わせる曲ですね。
「死の島」は、ラフマニノフの曲は聴いた事はありませんが、画像の絵画以上に「死の島」というか死の国への入り口を感じさせる曲のように思いました。いい曲ですね。

一つ気になったのは、「波の戯れ」の絵画画像に、レーガーさんのような「めたぼ」な男性が描かれていたのが、チョット気になりました（笑）

でも、とても美しいメロディで、シューンベルクともまたちょと違った印象ですね。

haruko

2010年10月23日 18時08分50秒

サウル

よくは知りませんが、レーガーは重々しい感じ（重厚な作風）の曲が多いですね。マリアの子守歌は好きです。

絵画と音楽、私が音楽を鑑賞する時に、よく絵画に例えながら、聴いています。どれと言う絵画ではなく、絵の技法という意味で、考えることがよくあります。

福田蘭童が青木繁の絵画「渡津海鱗宮(わたつみのいろこのみや)」を題材に、同名の作品（尺八独奏曲）を書いています。現在は、本来の尺八独奏で演奏されることは少なく、糀場冨美子の編曲による尺八３本の合奏の形態で演奏されることが多いようです。

http://www.youtube.com/watch?v=n26vgBxOMDc
　
福田蘭童はNHKのラジオ番組「新諸国物語・笛吹き童子」等の音楽を担当していました。文芸作品もあるようです。
青木繁は、『海の幸』の作者として知られる繁は、近代日本美術史の上でもっとも著名な洋画家の一人（wikipedia）で、福田蘭童の父親と言われています。
　
　

2010年10月23日 18時24分54秒

九尾

harukoさん

東山魁夷画伯が亡くなられたのは１９９９年ですね。私の祖父が他界してからほぼ一週間後の事でした。
新聞によると、絵を描く時にはいつもモーツァルトの曲を流していたとのことです。

「波の戯れ」のメタボな人、何者なんでしょう？海坊主か何かに思えます・・・。

サウル先生

「渡津海鱗宮」早速聴いてみました。
尺八３本の合奏というのは初めて聴きましたが、面白いですね。
いいもの聴かせて頂きました、有難うございます。

2010年10月23日 23時38分47秒

九尾様

大変失礼致しました。
確か、先月～先々月辺りに、東山魁夷画伯の特集をテレビで見たもので、最近亡くなったのかと思っていました。

九尾様は、４番目のバッカナールのような割と賑やかな曲がお好きなのかと思ったので、意外でしたね。

haruko

2010年10月23日 21時48分05秒

九尾

「九尾様は、４番目のバッカナールのような割と賑やかな曲がお好きなのかと思った」

う～む、音楽鑑賞記で取り上げている曲は派手なものが多いから、賑やかな曲ばかり聴いているように思われるんですね。実は他の方にも言われました・・・。

振り返ってみると、静かめの曲って一番最初のマリピエロと前回のフィンジくらいしか取り上げてないかも。ノスイレフの静けさはホラーだし・・・。
今後は落ち着いた作品も紹介します、はい。

2010年10月23日 23時52分27秒

BIANCO

レーガーは室内楽全集というのを最初に聴きました。渋柿を煮詰めたような曲ばかりだなあと思っていたのですが、オルガン曲は確かにコレステロール満点の脂肪分4.5%濃厚タイプでした。気になるコンポーザーです。ピアノ曲も何か音が詰め込まれた感じで。

彼によるバッハのブランデンブルク協奏曲と管弦楽組曲のピアノ連弾版がまた凄かったです。ギュルンギュルン、グワングワンというギラギラした輝きにあてられました。ピアニストには難曲だそうですが、もっと流行って欲しいです。

（テレマンの主題による変奏曲、を聴きながら・・・）

2010年10月25日 20時57分12秒

九尾

レーガーの室内楽は大分前にラジオで流れているのを聴いた事があります。正直自分には合わないと思い、しばらく聴きませんでした。
後になってベックリン組曲とモーツァルト変奏曲を聴いて、見直したという感じです。

ところで「テレマンの主題による変奏曲」なんてのもあるんですね。モーツァルト、ベートーヴェン、ヒラー、の変奏曲は聴いたことあるのですが、テレマンとバッハの変奏曲は聴いたことないです。

2010年10月26日 19時07分22秒

BIANCO

九尾さん

テレマンとバッハの変奏曲はアムランが１枚に入れてますね。（Hyperion）

私が聴いたのはナクソス・オンラインのマルクス・ベッカーによるものです。（Thorofon）

ホルヘ・ボレットもDeccaに録音していたらしいです。

2010年10月26日 21時07分38秒

こんばんは。
うろ覚えなんですが、確か石田衣良が著書の中で、
「その時に聴いているＢＧＭの空気感などは、どうしても書いているもの滲み出る」と言っていた気がします。

こちらは逆に絵にインスパイアされて作られた曲なのですね。

超肥満体だったというレーガーさん、早めに訪れる死を予感して潜在意識の中に恐怖心があったのかな？
③の死の鳥を聞きながらふと疑問に思いました。

43歳ですか…太く短く生きられた方だったんですね。

2010年10月26日 23時30分47秒

九尾

BIANCOさん

テレマンとバッハ、どちらもピアノ曲なんですね。
聴いたことのある３曲の変奏曲はどれもオーケストラ作品なので、その２曲もオケだと思っていました。

情報ありがとうございます。

えまーるさん

文字通り「太く短い」人生だったみたいですね。

ところで石田衣良さんの言葉には「なるほど」と思いました。
中学生の時、悲しい出来事があった日に、ドヴォルザークの「新世界」第二楽章を聴きながらその事を作文にしたら（丁度作文が宿題だった）、国語の教師に大絶賛されました。
きっとＢＧＭのお陰だったんだと思います。