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読売日本交響楽団第九公演

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22日、サントリーホールで行なわれた読売日本交響楽団の第九公演に出かけてきました。今年の読日響の第九公演は、全部で6回行なわれます。

詳細は下記のとおり。

指揮:ギュンター・ノイホルト
ソプラノ:林正子
メゾソプラノ:林美智子
テノール:中鉢聡
バリトン:宮本益光
合唱:新国立劇場合唱団

この日のコンマスは、デヴィッド・ノーラン


さて、数ある第九公演の中から読日響を選んだのは、指揮者ノイホルトの音楽に興味があったのと、新国立劇場合唱団のオペラ以外での声を聴いてみたかったからです。

最初に印象を短い言葉で言うなら、「テンポの速い劇的な第九」という事になるでしょう。

この日、演奏が始まったのが19時10分ごろ。そして演奏が終了したのが20時12分。ということは約60分という長さ、否、短さ!!
どのくらい短いかと言うと、プログラムに記載されていた標準的な演奏時間は約70分なんです。
こうした演奏の場合、たいてい演奏がスタートした瞬間「速い!」と感じるものなんですが、ノイホルトの演奏の速さの特色は第3、第4楽章という後半部。そい、後半のテンポが速かったのです。
音楽自体はさすがにオペラ指揮者だけあって普通聴くスタイルに比べて音楽に膨らみを持たせたドラマティックな感じ。テンポの速さがそのドラマティックさを適度に抑制しているようでした。
しかし、第4楽章でバリトンが歌いだした瞬間に!!!????
その歌いっぷりが、まるでオペラのアリアのようなのです。あれあれと聴いていて合唱が登場して納得。その合唱の劇的な声に、この声に負けないためには独唱陣も自然劇的になるなぁ。おそらくノイホルトの意思なのでしょうが、演奏の結果はノイホルトの思っていたよりかなりドラナティックな音楽になっていると思われました。ドラマティックさの度合いを分かり易く言えば、まるでヴェルディのレクイエムのような演奏となっていました。第九の演奏には伝統的な演奏様式というものが何気にありますが、独唱と合唱に関して言えば、その様式からはみ出しているでしょう。ここに、今回の演奏をどう評価するかのポイントがあると言えるでしょう。聴いてきて楽しい、気持ちが高鳴るという点では◎。客観的に演奏を捉えると○〜△か。。。

それにしても、新国立劇場合唱団の力はなかなかのもの。一昨年まで参加していた武蔵野音楽大学の学生たちとは大きな差があり、これは読日響の演奏に大きな影響を与えているはずです。

 作曲家 指揮者 交響曲 オペラ∩声楽曲 日本伝統音楽


日付:2008年12月24日

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