hiroさんのブログ（日記）〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

高齢化が進む中
病人訪問が続く。

病状が悪化してきたとき、現実と向き合える方々は、
旅立つ前によくお別れの挨拶をされる。

わたしの祖父や祖母は既に意識がなかったり
心筋梗塞であっという間にお別れすることに。

五体満足に過ごさせて頂いてる者たちにとっては
死と向き合う勇気をもっているだろうか
と考える事がある。


「あの世」の存在の確信。


夏の終わりに、いつも思い出す。

私は祖母が亡くなる前日
「夏の終わりのコンサート」で教会において仲間たちと
モーツァルトのレクイエムのアンサンブルを歌った。

その次の日朝早く家を出て祖母のいる病院へと向かった
意識はないにしろ待っていてくれた。
親族が全員そろった。
そして私は祖母と語り合った。
時には大きな声で自分の名前を呼び
時には手をさすりながら・・・

そして数時間後、祈りをささげた後

呼吸が苦しいため二つ折りになっていた体がスッと、
祖母は横に寝ることが出来た。

その時、涙をスーと流して天に召されていった。

時間が経つにつれて祖母の顔が笑顔へと変わっていく。

よかった、無事天国に行ってる
神様が手を引いてくれた。

病院へ入院した当時は恐怖と不安に満ちていた祖母だった。
あんな祖母ははじめてみたくらいだった。

そんな時、僕が歌ったレクイエム
聴いててくれたんだ。


レクイエムはただ死者の魂を慰めるだけの歌ではなくて
歌っている自分自身も天国への強い思いを持たされる

悲しみから希望の光に変えられる。


モーツァルトさん
フォーレさん
ドュリュフレさん
ヴェルディさん

レクイエムを作ってくれたみなさん
ありがとうｗｗ

　声楽　指揮・作曲　邦楽器