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シューベルトとチャイコフスキーという2人はほとんど関係ないくらい遠い世界の住人だと思っているが、私にとって共通点が一つある。それは長大なピアノトリオの名曲を書いていることだ。こういう長い曲は、本番で弾くとなると、お客に悪い、という気分になる。プロの演奏会でも、聴くのに覚悟がいる。
シューベルトの2曲の長大なトリオのうち特に1番、特にその第1楽章はチェロパートが難しい。学生時代から何度か、この曲を誘われたが、弾けないものは弾けないので断ってきた。傷だらけのシューベルトはシューベルトじゃない。しかし、この曲は大好きなのだ。メニューインのDVDにジャンドロンのチェロ、メニューインの妹のピアノで演奏された1番の映像が入っているが、素晴らしい演奏だ。それで、ジャンドロンの映像を参考に、少しずつポジションなどを考えて、方程式を解くようにして、弾けるようにしてきていた。
数年前から、あるヴァイオリニストとのつきあいがあった。このT君は30歳代前半の独身男で向上心とプライドが高く、練習と思考で作り上げられた完璧なボウイングを駆使し、音色は常に清潔で美しい。趣味が良く演奏には常に品格がただよう。シューベルトのトリオを弾く相手として、これ以上はいない。シューベルトだけは、男のヴァイオリニストと弾きたかったのだ。それで、2番(ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調D929、op.100)、1番(ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調D898、op.99)の順で、1曲1年ちょっとかけて仕上げた。
チャイコフスキーのピアノトリオ「ある偉大な芸術家の思い出のために」(ピアノ三重奏曲イ短調op.50)は、まあ、ちょっと自分の好みの中心からはずれていたのだが、ベートーヴェン、ブラームスのトリオを何曲も一緒にやってきていた熟女のヴァイオリニストMさんが、これをやりたいというので取り組んだ。彼女は音色が濃厚で美しく、また、歌い方とかヴィブラートとかが情熱的なのだ。たしかに似合っている。これも約1年かけて本番まで持って行った。
この曲は品行方正な常識人3人の演奏は、全然面白くない。1人、強烈な人が入っているべきだ。クレメル、マイスキー、アルヘリッチの演奏では、断然アルヘリッチのピアノが強烈だったから好きな演奏だ。ギトリス、ブルネロ、小山ではギトリスが、あの魔法使いのような風貌がぴったりの、素晴らしいヴァイオリンで、これもアルヘリッチ達の演奏とは全く違うが大好きな演奏だ。一人強烈だと、あとの二人は、本来かなり強烈な人であっても、常識人に見えてしまうのがおかしい。強烈な一人のための演奏ということにせざるを得ないのだろう。
チェロ ピアノ ヴァイオリン(バイオリン)