はかせさん
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2007年06月13日 20時24分32秒

2007年06月13日 20時48分02秒

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バッハの音楽は、大好きだったのだが、カンタータだけはほとんど聴いたことがなかった。
全く人脈のない遠い町に引っ越してきたとき、息子達のヴァイオリンの先生をどうやってさがそうか、と考えた。どこかの音楽団体に入れば、情報が入ってくるだろう。しかし、市民オーケストラに入ると、嫌いな音楽(あきれるほど多い)を弾かなければならないしなあ、と考えていたら、バッハのカンタータしかやらない団体がある、とある人からおそわった。カンタータなんて知らないけれど、マタイ受難曲みたいなものだろう、それなら大丈夫、と考えて入団した。
それから、6年ほどカンタータを弾いてきた。途中で内部分裂があって、指揮者に従って新しく分派した方へ移った。最初はチェロ3人のナンバーツーで、途中から首席になった。今の団体ではチェロは一人しかいないが、演奏会にはエキストラにプロを呼んでくる。ナンバーツーに回される危険があったのだが、今回は全4曲とも首席を弾かせてもらった。
カンタータのチェロは、首席かそうでないかで、全然違う。ナンバーツー以後は暇だ。典型的なカンタータは6楽章(楽章と言わない習慣だが)からなっていて、1楽章と終楽章はコーラス全員+器楽全員で演奏されるが、2から5楽章はソロの歌手が歌うので、器楽も極く少人数だけが参加する。チェロは大概の曲で、全楽章参加し、通奏低音というくらいで、ほとんど休符がなかったりするのだが、2から5楽章は首席が一人で弾く。つまり、ナンバーツー以後のチェロ奏者は1楽章と終楽章しか弾かず、あとの楽章は本番のステージ上であくびをかみころしている。
首席は全曲、全楽章弾くので(最近の演奏会では1曲の中に、チェロがお休みという楽章が一つあった)、忙しいし、練習も大変だ。演奏会が近くなると、ソロ歌手との小規模な編成の楽章の練習が集中的に行われるが、指揮者と首席チェロは全部に関わる。つまり、他の人はみんな空き時間がたっぷりで、自分の出番に合わせて練習に来るが、指揮者と首席チェロは全く休み時間がない、ということになる。コンサートマスターだって弾かない楽章が多いのだ。
我々の指揮者は東京芸術大学・カンタータクラブの出身だ。このクラブは学生の部活動だが、最近まで小林道夫氏が指導、指揮をしていたし、大学が大学だから、カンタータの専門家を数多く輩出している。小林氏の指導は、非常に厳しかったらしい。古典四重奏団/バッハ・コンチェルティーノ大阪のチェロの田崎瑞博さんもカンタータクラブの出身で、小林氏の指導の厳しさをよく話してくれた。彼は東京芸術大学をヴァイオリン科で卒業したが、独学でチェロを弾くようになった。チェロに転向した理由は、カンタータクラブで、一番小林先生にがみがみ言われるのはチェロだった、どうせがみがみ言われるのなら、一番たくさん言われるパートを弾きたいと思ったからだと、話してくれた。
そういうクラブの出身者である我が指揮者は当然、チェロへの注文が多い。要するに、歌手がうまく歌えなかったら、それはすべて、チェロが悪いのだ。ひたすら、チェロに注文が飛んでくる。ほとんど仕事に近い感覚で、弾いている。
とはいっても、これほどおいしい状況でチェロを弾けることはめったにない。首席でいる限りやめられない。
チェロ オペラ∩声楽曲