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演奏会でシンフォニーを聴くのはずいぶん久しぶりだ。学部学生から大学院生のころ、NHK交響楽団の定期会員だった叔父が、フランス滞在中、気に入った席を失いたくないので、金は払ってくれて、私が定期演奏会を聴きに行けるように計らってくれた。この2年間が主な交響曲体験だ。金管楽器の咆吼が始まると、演奏中でも逃げ出したものだ。
それ以後ほとんどプロの交響楽団を聴いていないけれど、このオーケストラは上手いと思う。金管楽器の音色が美しく柔らかい。音量も常に適切で全然癇に障らない。ピアニシモが美しい。弦の音程もよくそろっている。
ツァイス製の双眼鏡を持ってきたので、シュトラウスを演奏中のアカデミーメンバーをしげしげと観察する。ツァイスの双眼鏡は色が美しく、ピントを合わせた人物が、前景、背景からくっきりと浮き立って見えるので、最高!
弦の席順は全然上手い順ではない。息子は4列目の内側だが、息子の隣と1列目の内側はうまい。2,3列目と5列目以後はちょっと見劣りがする。音が分離できなくても見ればわかる。フォームが合理的でない。あちこちに余分な力が入っている。速い弓使いの際の初速が遅い。弓が根本から使えていない。チェロも上手いのは二人だけ。ヴァイオリンはもうちょっと多い。
そうやって見ていてもヴィーンフィルハーモニーの首席たちは上手そうに見える。音楽と体の動きの間に何のずれもない。これ見よがしな動きは無いけれど、見ているだけでどう弾きたいのか、どう弾くべきなのかがわかる。
ホルンとトロンボーンは全員すばらしい。双眼鏡でしげしげと見てみると、全員アカデミー生だ。ヴィーンフィルハーモニーのホルンのヘーグナーもトロンボーンのバウスフィールドも客席で聴いている。
ムーティはほとんど止めずに流していく。それでもワルツの途中、えっ、と思ったら止めた。フルート2本とオーボエ2本の出がおかしいのだ。ちょっと話があって第1フルートが音を間違えていたことが判明。間違えたのはヴィーン・フィルハーモニーのフォーグルマイヤーだった。ついでに和音のバランスをチェック。
オーケストラの中で各パートに入っているヴィーンの先生たちが、演奏しながらアカデミー生に注意をしている。ティンパニを演奏しているアルトマンは頻繁だ。まあ、ティンパニは休符も長いので注意する暇がある。打楽器はティンパニの他に小太鼓、大太鼓、シンバルがあるのだが、それぞれの所へ歩いていき、かなりしつこく注意する。たしかに、彼らは自分のパート譜だけを近視眼的に見ている、インテリジェンスのない演奏者に聞こえる。スコアとか、音楽の方向性とかを理解していないようだ。
ムーティは音量を落とさせる指示を頻繁に出す。口で「ピアニシモ!」とか言いながら手のひらを下に向け、指揮台の床にまでしゃがみ込む。
時折、その時の音楽に乗っていない動きをするのだが、必ずその直後に音楽が新しい局面に動く。新局面をリードするパートに予告を出しているのだ。テンポ変化は大きめだが、全然ぎくしゃくした感じはない。ここできっかけがあり、こうやってテンポを動かし、ここで新しいテンポが完成する、ということを演奏者が自信を持って実行できるように、適切に動いている。新しいテンポはその局面に完全にマッチしている。ぼうっと聴いていたらあまりに自然で、テンポが変化したことにさえ気付かないだろう。
コーダの部分では体を伸ばしジャンプまでする。よく見たら、ちゃんとゴム底の黒いスニーカーを履いていた。
チェロ ヴィオラ(ビオラ) 交響曲