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その3(ピアニストのための室内楽入門)
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日付:2007年07月20日
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僕自身はピアノとのアンサンブルの経験は多くないのですが、最近読んだ練木繁夫は、チェリストはピアノの肩、つまり右前脚のある位置に座ってもらう、と書いていました。「蓋を大きく開けたピアノの湾の辺りは、バランスのバミューダ・トライアングルのようなもので、ここに巻き込まれた音は決して客席には届かない」とも。(『Aをください ピアニストと室内楽の幸福な関係』春秋社)
そんなにバランスが悪い位置とは思いませんが。
チェロとピアノのコンサートを見ていると、まあ、みんないろいろなところに座りますね。ピアニストの後ろとか、ピアノの右前脚の前とか。
ピアニストの後ろに座るとピアニストから見にくい。右前脚の前だと、こちらからピアニストを見るのが大変、という問題があります。湾のあたりだと反響板として使えるし、ピアニストを見やすい(ピアノから合図を出させることも多いので)し、ピアニストからこちらを見やすい、という利点があるので、私は好きです。
なるほど。必要なことは、会場にもよるでしょうが、とにかく色々実験してみることだ、と言えそうですね。
ピアノの長さにも因りますが、フルーティスト達も大体、湾の前(中ではない)辺りに立って反響板利用しますね。
そう言えば、ヴァイオリニストは、必ずピアニストの後ろに立ちますね。フルーティストもたまにいますが。ヴァイオリンは上手側に体を向けて演奏するから、その視界の関係からでしょうか。
ところで練木さんは華重子さんの先生だから、だんなは練木さんの孫弟子です〜。あ、どうでもいいですね。(^^;
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・信じられないくらい弱く弾けること
ピアノと弦楽器との間に、音量の問題がチョモランマのようにそびえ立っている。弦楽器の音量はまことに貧弱だ。ヨー・ヨー・マがストラディバリ製作のチェロでがんばったところで、小学生の女の子がひっぱたくアップライトピアノにかなわない。
窓を閉めた普通の家の中でチェロを弾いても道を歩いている人にはほとんど聞こえないが、ピアノならがんがん聞こえるのはちょっと試してみればすぐ分かる。圧倒的な音量の差があるのだ。
弦楽器のプレーヤーはピアニストに音量を落としてくれるように頼み、ピアニストも音量を落とそうとするのだが、要求されているレベルが全然違う。ソロだけ弾いてきたピアニストがこれまでの生涯で一度も使ったことがないくらいの弱奏が要求されている。信じられないくらい弱く弾ける必要があるのだ。
弱く弾くための特別の練習なしには不可能である。特にロマン派のピアノトリオなどだと、ハンマーの先端のフェルトの毛羽だけが弦にかするくらいの当たりでムラ無く、音欠け無く、弾き続けられる技術がないと、弦楽器プレーヤーは楽器を片付けて帰ってしまう。我が家のピアノは、調律師が、弱奏側のコントロールが容易なように調整してくれている。
ウナ・コルダ ペダルは弱く弾くためのデバイスではないので、その音色が必要なとき以外は使わない。タッチだけで弱く弾くのだ。
グランドピアノの蓋は全開が基本だ。蓋を全開にし、グランドピアノのくびれの前に座ったチェロ弾きの頭の部分を、ピアノから出た音が通り過ぎていく。この状態でチェロソナタを合奏して、チェロ弾きが本心からうるさくない、と言うように、タッチでコントロールできなければならない。
グランドピアノの蓋を閉めたところで全然静かにはならないことを認識しておく必要がある。単にこもったような音に変わるだけだ。音というものは狭い隙間からでも楽々と漏れてくるのは、家の防音工事をしたことがある人ならご承知のはずだ。よく、ピアノの蓋を5センチくらいにまで閉めて、これで音が弱くなると安心して暴力的に弾くピアニストがいるが、完全に誤解している。私は全開にしたピアノの天板を、チェロの反響板として使っている。
もちろん、音楽の要求に従って、大音響を使うべき場所はそうすればよい。たとえば、伴奏の分散和音のような部分を室内楽や伴奏に不慣れなピアニストが弾くと、すべてをかき消すくらいにうるさいのだ。
古典派の時代、まだ、ピアノはクラヴィコードに毛が生えたような存在で、「ピアノ」という名前にふさわしいほど音の弱い楽器だったらしい。映画「アマデウス」に出てくるでしょう?
チェロ ピアノ