はかせさん
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Lang・LangにバレンちゃんがLessonするなんて面白いですね。ほんとは言う事はないでしょうが、レッスンって若いうちだけなんですね、素直に聞き取れるの。年取るとだめですねえ。すぐ喧嘩になっちゃいます。でもLang・Langだったらまだまだバレンちゃんの忠告を受け入れる余地がありますね。まず柔軟性は若い特十分に持ってないと。年を取手情勢が変化して躓いたとき立ち上がれなくなりますね。
2007年08月24日 22時15分59秒

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NHKのBSでバレンボイムのマスタークラスをやっていた。BSハイビジョンでやっていた話は聞いていたのだが、BS2で再放送をやったのだ。
第1回目だが、今回の曲はベートーヴェンのピアノソナタ「熱情」の1楽章。中学生の時一生懸命弾いた曲だ。中学生の時憶えたものは、おそろしく強固に記憶の中にとどまっている。生徒はなんとランランだ。彼なら、生徒のレベルが低すぎると失望することはあるまい、と期待して見た。
とても面白かった。バレンボイムは若いときからアナリーゼの優れたピアニストだったし、指揮者でもあるから、ベートーヴェンがどうあるべきかというイメージが完全にあるだろう。
まず、ランランが1楽章を通して弾いた。当然暗譜しているだろうが、ヘンレの楽譜を見ながら弾き、バレンボイムが譜めくりをする。譜めくりも上手い。聴いていて、ときどき、無意味に聞こえる部分がある。ピアニシモで長い半音階を降りてくるところなどそうだ。グールドがあれほどの緊迫感を醸し出して弾いた部分を、お気楽に降りてくる。きっと好人物なのだ。歌い回しはうまいのだが、どことなく行き当たりばったりな感じ。局地戦を戦う音楽性はすばらしい。ショパンを弾くのには必須な才能だ。
それにしても、画面で見ても、ピアニスト向きの良い手をもっている。ふっくらして親指が非常に長い。大ピアニストはみな、親指が長いと思う。
弾き終わると、先生は型どおりに褒める。学会の学術講演でも、けなす前にまず褒めるのがルールだ。ランランもわかっているから、褒められているときから、「さあ、何が悪いんだ?!」という顔をしている。問題を指摘し始めると、もう、すごい!かなり本質的なことをぐさぐさと言う。
ランランはほぼ、何を言われているかを理解していたように思う。すぐにやってみるのだが、うまくいかず、あちらに注意すると、こちらがおかしくなる、という感じだが、それでも、注意されている本質を修正しようとしていたように思う。
それにしても、バレンボイムは名言をちりばめていた。字幕付きだったが、時々訳に問題を感じた。
バレンボイムは、「ランラン、君はたった一音の中でクレシェンド出来ることを信じなければならないんだよ」と言ったのだが、字幕では「ランラン、一音でクレシェンドできるのだ」という感じだった。これはあとで観客から質問が出たポイントでもあったから、「you must believe」という部分を正確に訳して欲しかった。
観客からの質問は「音の魔術を教えて下さい、あなたはさっき、一音でクレシェンドできる、とおっしゃいました。それを是非!」。バレンボイムの解答はまず、「秘密を明かしてしまったら魔術じゃないよ!」。観客は爆笑。そう、英語で議論をするときは、常にジョークをちりばめなければならない。英語で学会発表するときは2分に3度以上の頻度でジョークをかまし、最後は大爆笑で締めくくる義務がある。英語で発表するときの準備は、本論よりジョークを考える方に苦労する。
バレンボイムの解答は具体的ではなかった。クレシェンドが欲しいと強く思うこと、できると信じ、強く念じることだ、という答えで、ユダヤ人とは思えない精神論だったが、彼がピアノに向かうとたしかに、一音でクレシェンドしているように感じる。この日、バレンボイムの頭の中を「意志:will」の強さが重要という気分が占めていたようで、随所にそういう話が出ていた。
ランランに通じたかどうかは別にして、とても参考になる言葉が多かった。
「急激な転調の直前に間を入れるのはよい、しかし、君のように間が長すぎると、転調の衝撃が弱くなる。」
「ダイナミクスを大幅に変えるときは、パルスを守ること。常にイン・テンポという意味ではない。」
「クレシェンド、デクレシェンド、リタルランドを始めるとき、終わりを意識すること。」これは常々思っていた。リタルランドはアテンポのためにある。
「シンコペーションは正確なリズムでやらないと効果がない。」などなど。
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