はかせさん
月別ブログ(日記)一覧

Museカテゴリー
フリーワード検索
ディスカ
ヴァリー
・コンサ
ート
ディスカヴァリー 発見、初出・・・(Nobue Kanekawaさん)

演奏会に
行った。
期日:3月8日会場:大阪フェ・・・(平行五度好きさん)

『バラ図
譜』刊行
200年 「
・・・
シャルルさんは、薔薇が好きだ・・・(小原 なお美さん)

Ito_orc
さん
ピアノ20年ほど習ってました・・・

ミルキー
さん
自分では楽器は演奏でません。・・・

ユウさん
はじめましてユウです。ピアノ・・・

【来日4
0周年記
念】ミシ
ェル・・・
現代フランスを代表する巨匠ピ・・・(Ito_orcさん)

シャルル
さんのお
墓参り
令和5年2月20日にシャル・・・(歌の翼さん)

アトリエ
アルファ
横浜にある木管楽器専門店です・・・(星のジュウザさん)

私が作ったヴァイオリンなどの楽器は皆、隆起が高い。削りすぎたらおしまい、と思うので、削っていて、だいたい綺麗になったら、それで良しとしてしまう。膨らみが高すぎるからと、最高点を削ってしまうと、再び面がつながり綺麗な曲面が出る保証などない。もう、これでいいことにしよう、となるわけだ。
また、私が作るとすべての板が厚い。外側の隆起が完成すると、裏側というか、楽器の内部がわを削り、薄くしていくが、この時も削りすぎたらおしまいだと思うから、本などに書いてある厚みのレンジの一番大きい値に近くなると、もう良いだろう、とやめてしまう。
最初にヴァイオリンを二つ作ったが、家に他のヴァイオリンもなかったし、子供達は他のフルサイズのヴァイオリンを弾いたこともなかったので文句を言わなかったが、実は二つともかなり重い。次に作ったのはチェロで自分で使っているが、これも重い。ただ、チェロは弾いていて重さを感じることはないので、気にしない。
次に作ったヴィオラはカミさんが使っているが、これは、重いと苦情を言われている。その後のヴィオラは多少、これの反省を込めて、黒檀の指板を薄くしたりした。これはサイズも大きいし、息子も大きいので重いという苦情は来ていない。
表板の隆起が高いと音量が弱いが音色が良い、という話だ。逆に隆起が低いと音量は出るが、音色が悪いらしい。どうせ、フルオーケストラをバックにコンチェルトを弾く機会などないのだから、音色重視ということで、隆起が高いのは良しとしている。事実、私は自分の楽器の音色はかなり気に入っているのだ。
板が厚いと、鳴らしにくく、響いてもすぐに止まるらしい。板が薄いと鳴らしやすいが、そのうち板がへこんだり、へたって寿命が短くなったりするらしい。最初から良く鳴るが、20−30年で寿命が来てしまうのを覚悟して薄く作る製作者もあるらしい。息子によるとベルリンのヴィオリスト、キュスナー氏はレッスンの時、自分の楽器のことをアメリカ製の使い捨てヴィオラとよんでいたそうだ。
楽器製作の師匠は比較的厚め指向だが、彼の楽器は私のよりどれも軽い。私のはよっぽど厚いのだ。最近つきあい始めた近所の楽器屋は、楽器を分解せずに各所の板厚を測る装置を持っていて、私の楽器を測ってくれたのだが、私のチェロは全体に2ミリ以上薄くしても問題ないほど、厚いという。
彼はしきりに、表板をはずして削り直すことをすすめるのだが、今、このチェロは私の唯一のチェロだから、削り直している間弾けないのは困るので、そのままにしている。そのうちもう一台チェロを作る気分が高まってきたので、その時は、彼の指示に従って薄く削ってみよう。
その前に、カミさんが使っている1台目のヴィオラを開けて削ってみることにした。表板と横板の間のニカワをお湯を差しながらはがすのだ。指板と裏板はそのままで削れるだろう。表板、裏板、横板を薄くするのだ。息子のところで、高校生の時買った420mmのヴィオラが余っていて、それをカミさんは普通に弾けるようなので、その間、こちらを使って貰うことにした。
ヴァイオリン製作はその間ストップするが、何グラム軽くなって、楽器の性質がどのように変わるか、楽しみだ。音色の性格はそのままで、弾きやすく、音が出しやすくなると期待している。
チェロ ヴァイオリン(バイオリン) ヴィオラ(ビオラ)