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変則調弦は、やったことがないと非常に心理的抵抗が大きいのだが、一度やってしまうと怖くなくなる。バッハの無伴奏チェロ組曲の第5番を暗譜で弾けたのだから、もう怖くないという気分になっている。といっても、これを本番で弾いてから半年以上経ち、すでに暗譜で弾けなくなっている。音は頭で鳴るのだが、左手の計算を忘れている。
5番、6番と超弩級のプレリュードを弾いてくると、また無伴奏を弾こう、次はどうしよう、という気分だ。4番のプレリュードも良いし、5番、6番の舞曲をいくつか弾いても良いな、という気分だったのだが、突如思い出した曲がある。
コダーイの無伴奏チェロのためのソナタ作品8。これはシュタルケルが若い頃録音したLPで有名になった曲だ。ペーター・バルトーク(あの作曲家のベラの息子)が録音技師として録音を担当し、当時の最優秀録音レコードだった。松ヤニが飛び散る音まで録音されている、とか評判になった名盤だ。オーディオマニア・レコードコレクタだった父が買ってきてかけるので、何度も聞いているうちに好きになった。
私は父にも息子にもバカにされる、超コンサバティブな音楽趣味で、ヴィバルディ、バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスさえいれば、あとの作曲家はいなくても生きていける人間だ。コダーイのこの曲(この曲以外のコダーイには何の興味もない)を好きになったのは本当に希な例外なのだ。
といっても超絶技巧で有名な曲で、楽譜を買う気にもならなかったが、カミさんがあるとき、頼みもしなかったのに、安かったから、といって買ってきたので家に楽譜はあった。
この春、チェロを弾く友人がシュタルケルがこの曲を弾いているヴィデオを貸してくれた。これをじっくり見ると、どういう奏法なのか、どの弦をどんなポジションを使って弾いているのか、ほぼわかる。
変則調弦の5番と超高音域を使う6番を弾いた今こそ、この曲を弾いてみるチャンスかもしれないと考え、さらい始めた。もちろん1楽章だけだ。2,3楽章は楽譜を見ていても目がくらむ。
この曲の調弦は、下二本を半音ずつ下げるというもの。普通の調弦は上から、A-D-G-Cだが、この曲は A-D-Fis-Hである。まず、どうやって調弦するのかがわからない。普通に調弦してから3番線をGからFisに落とすのだが、完全5度とかではない。ピアノに合わせるのも変だし、いろいろ試行錯誤しているところだ。下の二本は完全五度なので、3番線のFisが決まれば、その五度下に4番線を調弦すればよい。
変則調弦は絶対音感保持者には厳しいのだが、日頃から絶対音感をオフにする訓練をしてきたので、だいぶ、こなせるようになった。楽譜は奏法譜(普通の調弦だと思って変則調弦の楽器を弾けばよい)だから、下2本の弦を弾く時は、楽譜と違う音が出るのだが、そのまま頭の中で鳴るようになった。継ぎ目の部分が不思議な感覚だが。
ざっとさらってみて、1箇所を除けば手が届きそうな感触だ。その1箇所とは、後半の一番盛り上がる部分で、超高音域のトリルの連続する箇所だ。1番線で、もう指板が無い、という音域を左手で押さえて弾き、全部の音にトリルがかかる。日頃は弓で弾いている領域なので、弦にべったり松ヤニがついている。左手で押さえても松ヤニのせいで指が滑らない。また、張力が大きいので押さえるのにも力が要る。左指の筋力トレーニングが必要そう。ここができてもそのあとに、ちょっと音域は下がるが、今度は重音で動きながら、全部の上の音にトリルがかかるところがある。この辺がクリアできるのなら、この楽章は弾けるだろう、と予想され、毎日少しずつ練習しているところだ。
チェロ ピアノ