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大学は畜産獣医学科、という所で学んだのだが、ここでは意図して原始的な技術を教えようとしていた。バターを作る実習のスタートは牛舎に行って、手で搾乳してくることだったし、クリームを取る遠心分離器も手で回す原始的なものだった。馬の蹄鉄を作る実習も足踏み式のふいごで炉に炭火をおこし、これで鉄の角棒を赤熱し、切ったり穴を開けたり曲げたりした。顕微鏡実習用のプレパラートは毎年4年生が3年生のために作っていた。ソーセージを作る実習ではまず、豚小屋へ行ってブタを1匹つれてきて、、というわけ。様々な機械について、その使い方以上に、その原理、作り方を教えようとしてくれた。
偉そうなことを言って、最新式の道具が揃っていないと何もできない、という人間を作らない、というポリシーがあったのだろう。何もない僻地でも自分で工夫して仕事ができるように、というコンセプトだ。
最初にPC(パソコンという言葉よりPCという言葉の方が好き)を買ったのが1985年で、それからたくさん、買い換えてきた。ずっとPC9801シリーズだったのが、ふらりとマッキントシュに乗り換え2台使った。ウインドウズは3.1の時代だから、遙かに洗練されていて使っていて楽しかったのだが、これがよく壊れた。壊れるとアップルストアに出すしか無く、その間非常に困る。
愛されている道具は裏切らないと信じていたが、マッキントシュは愛に飢えていたらしく、かなり困るタイミングで壊れた。学会発表の直前に壊れたときには本気で腹が立ち、見切りをつけた。ウインドウズは95になっていて、なんとか使いものになる所まで進化してきていたので、自作することにした。秋葉原の怪しげなパソコンショップ(後で知ったのだが、オウム真理教の店だった)で中堅どころのパーツを買いそろえて、組み立て、ウインドウズをインストールして作った。こんなにも簡単なものか、とびっくりした。
以後ずっとメインのPCは自作している。最初のうちは、メーカー製のPCより安く作れることもあったが、今はそんなこともない。デルなんかの安売りのPCの方が安いだろう。利点はなんといっても、自分で直ちに修理できることだ。ソフトもファイルの整理も、壊れたときに簡単に復元できることを優先して構築している。
通勤に時々使っている自転車はロードレーサーだが、これも気に入ったパーツを集めて、自分で組み立てたものだ。自分で作ったから、メインテナンスも容易で、とても調子よい。本当は自動車も自分で作りたい。イギリスでは自分で作った車でも簡単に車検が取れる。昔ロータスが作っていた、セヴンというスポーツカーは今でもイギリスではキットで買える。その辺で中古のエンジンを買ってきて、自分でキットを組み立て、車検を取って毎日乗れるのだ。これだったら、何があっても自分で修理できるだろう。本気で欲しかったのだが、日本は嫌な国で、日本で作ったら車検は永遠に取れない。イギリスが素晴らしいのは飛行機でさえ、自作して飛ぶことができることだ。
チェロも自分で作ったから、修理はできる。ところが、駒を調整し、魂柱を正しく立て、指板を弾きやすいように調整し、弓の毛替えをする、という作業は自分でやる気がしないのだ。この辺のセッティングに関して、私はものすごく神経質なので、本来、自分で気が済むようにやればよいのだが、どうもだめだ。遠くて不自由なのだが、いつも、横浜の師匠に頼んでいる。自分が満足できるようなセッティングを、自分でできそうな気がしない。我ながら不思議だ。
チェロ