はかせさん
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私も来月山崎伸子さんの同プログラムを聴きに行きます。ますます楽しみになりました。
2007年11月14日 20時05分04秒

全く関係ないかも知れませんが、
「日本のパソコン・メーカーの作るパソコンは出来が悪い!!」
特に、富士通製は腹が立つ。後ろから見ると、「安物シャーシ」であることが歴然。蓋を開けると、ウサギ小屋。前だけが、妙に大人しい。
DELLやIBMのパソコンはコンパクトで内部のパーツの配置が徹底して合理化されている。内部空間がスカスカのようだが、通風性がよく、同じ安物パーツを使用していても、信頼性と耐久性にに差が出てくる・・・。
「合理的」思考の産物なんですが、『音楽作りとは関係ないかな?』
2007年11月14日 13時44分55秒

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山崎伸子チェロ・リサイタルを聴きに行った。
私はあまり音楽会に足を運ぶことはないのだが、チェロの独奏、チェロ+ピアノは比較的良く聴く。といっても楽しむために行くというよりは、参考にする、勉強する、あら探しに行く、というスタンスであることが多い。去年の林裕氏の無伴奏チェロ組曲の演奏会のように、圧倒され、のけぞって、思わず弟子入りしてしまった、というようなことは、嬉しい誤算であり、例外的なことだ。大概は、参考になりました、文句もいくつかあります、という気分で帰ってくる。
山崎伸子さんは、斎藤秀雄門下だから桐朋学園出身だが、今は東京芸術大学の常勤の先生という、珍しいコースだ。今回は東京芸術大学のピアノ科の大学院生(室内楽の生徒だ)との演奏会で、チェロとピアノのためのソナタを3曲演奏した。ベートーヴェンの1番、5番とブラームスの2番だ。3曲とも大好きな曲で、最近本番で弾いたし、暗譜している。自分たちでも全部、すみからすみまでアナリーゼした曲だ。まあ、チェロの曲で、私が好きな曲はそれほど数がないので、音楽会に行く時はだいたいこういう状況だ。
大阪倶楽部という会場は床が平らで、自由席だ。後に座ると何も見えないので、少し早めに行ったら最前列の真っ正面に座れた。演奏者まで2,3メートルで、ほとんどレッスンの距離だ。近すぎるのでホールで響いた音よりも直接音が聞こえるし、雑音も聞こえる。どちらかというと、あちこち観察する、という心づもりになる。
かなり小柄な女性だが、あまり楽器が大きくは見えない。ひょっとしたら、少し小型のチェロなのかもしれない。手が小さく指も短い。腕も短いのだろうが、うまいこと楽器を回して無理なく弾いている。猫背なのはハイポジションへの適応の結果だろう。
結論として言えば、大した演奏家だ。頭にあることがすごい。正しく曲を理解していて、その理解を正しく表現している。そのために必要な技術は完璧に習得している。まず、楽曲の理解がある点が良いのだ。よくあるつまらない演奏は、技術はあるのに楽曲の理解が不十分というものだが、彼女はそんなことはない。
日本車の多くがつまらないのはそこで、車を作る技術はあるのに、どんな車を作りたいか、という最初のコンセプトの考察が不十分で妥協的なのだ。ロータス・エリーゼが素晴らしいのは、最初に、運転して楽しいスポーツカーはどうであるべきかをよく考え、それに必要だから、アルミニウム押し出し材を接着してシャーシを作り、細部の作りを決めていることだ。スポーツカーに不必要なものは潔く捨てられている。最初のデザインがきっちり考え抜いていたら、日本のメーカだってもっと欲しくなる車を作れるだろうに。
山崎さんの解釈はごく、穏当なもので、奇抜なものはない。音も最新のベーレンライター版の通りだろう。ただ、その解釈がはっきり聴き手に分かるように弾く。ここで暖かい第二主題が現れる、というような箇所では、弾く前に顔の表情がはっきりなごむ。そして、私の予想よりもはるかに暖かく第二主題が演奏される。そういうところで、嬉しい驚きをたくさん味わうことが出来た。
ベートーヴェンの5番の最後のフーガなど、凡庸に弾かれると荒々しいだけになるが、今回の演奏は細かい表情がきちんと弾き分けられ、すばらしかった。
私に最も大きな影響を与えた師匠は2番目の先生で、高校1年から大学院を出るまでの10年間師事した、橘常定という先生だ。この先生は、斎藤秀雄の初期の弟子で新交響楽団(NHK交響楽団の前身)で首席だった。斎藤秀雄の系統は、ポジション移動するとき、前腕を回転させる技術を使う。私も橘先生にこれを教わり、日常的に使っているが、そのあと教わっている東京芸術大学出身のチェリストたちは使わないようだ。
今回山崎さんが回転させてポジションを動かしている様子を見て、橘先生の弾く様子を思い出して、懐かしかった。
チェロ ピアノ