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箱になったが、やることはたくさんある。まず指板を削り始めよう。これは長時間かかって疲れるので、暇なときにちょっとずつ削るのだ。合間に他のことをする。
こういうことはチェロの練習でもある。チェロは普通のポジションでは親指が、ネックの下にあって他の指と向かい合う。だから弦を押さえる力は指で挟む力だ。ところがハイポジションで親指が弦の上に乗ると、弦を押さえるのは胸の筋肉になる。これは長時間に及ぶと疲れる。難しいハイポジションの練習は、あまり長時間できない。それで、なにかの合間、たとえばカンタータの練習の合間などに、ちょこちょこと練習する。練習すべきパッセージは暗譜しておかなければならない。
指板は材料店で、だいたいの形はできているものが入手できる。このまま使っても良いのだが、厚いのだ。教科書には横の面で厚さが4ミリと書いてあるが、買ってきたものを測ってみると6ミリ以上だ。これは二つに理由により、削ることにする。
ネックは黒檀でできた指板とカエデでできたネック材を貼り合わせる。両方を足して、所定の太さに削るので、黒檀が厚いとカエデを薄くすることになる。これは見栄えも悪いし、カエデの強度が弱くなり、何かと不都合の原因となる。基本的に指板は消耗品だが、カエデでできた部分は本体という扱いだ。
もう一つの理由は、このまま使うと黒檀は重いので、楽器が重くなる。チェロは重くても弾いて疲れるとは思わないが、ヴァイオリンやヴィオラは重いと嫌われる。
これまで作った楽器は自分や家族に有無を言わさず使わせてきたが、今回のヴァイオリンは誰が弾いてくれるかまだ、決まっていないので、嫌われないようにしなければならない。
指板を削る台を用意し、削る。裏の平らな面を削っても、上のかまぼこ形の面を削っても良いのだが、かまぼこ形の面が良くできていそうなので、こちらを生かすことに決め、裏の平らな面を削ることにした。
西洋カンナに日本式の刃を取り付け削っていく。机の上にデジタル式のハカリがあると、つい、重さを測りたくなる。黒檀は軽量化という点では削り甲斐がある。1ミリほど削ったけれどすでに12グラムも軽くなった。完成したヴァイオリンは肩当てや弦をつけた状態で500グラム弱だから、12グラムは大きい。表板の上に張り出した部分の裏側もえぐる予定だから、たぶん、あと20グラムくらいは軽くなるだろう。
でてくる削りかすが真っ黒で汚いので嫌われる作業だ。
チェロ ヴァイオリン(バイオリン)