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内型を抜く

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 バスバーを接着し、所定の大きさ、形に整形して、表板はほぼ完成だ。まだ、エッジの角が立った状態だが、これは横板と接着してから丸く削るのだ。

 裏板はすでに完成しているので、これから組み立てだ。横板を内型からはずした。内型は安いベニア板で作り、横板を曲げるためのガイドどして重要だが、もちろん、途中で外す。
 これをどの段階で外すか、で作業に違いが出るので、各製作者は好みのやり方で内型を作る。横板の内側にライニングという板を貼る。これは軽い木で作り、横板と表板、裏板との接着面積を広げるために必要だ。
 普通に内型を作って、表板、裏板の両側のライニングを接着すると、内型が抜けなくなるため、裏板側だけライニングを接着し、この状態で抜き、そのあと表板側のライニングを接着する人もいる。
 また、分割式の内型を作り、両側のライニングを接着し、横板を裏板に接着してから型を分解して抜く人もいる。
 私は The art of violin making という本のやり方で作っている。これはコーナーブロックの部分の接着部分が斜めになっている効果て、両側のライニングを接着したまま、うまいこと内型が抜ける。写真は抜いたところだ。

 ライニングをきれいに整形すれば、裏板と横板とを30個ほどのクランプで固定し、一部のクランプをはずして(6回に分ける)膠を入れていく作業となる。膠の用意をして、まさに、膠を入れようと思った瞬間、思い出した。この前に、ブロックの断面に膠を吸わさなければならない。すっかり忘れていた。全部のクランプを外し、ブロックの断面に膠を筆で塗ったところだ。これをやっておかないと、ブロックに入れた膠が全部木に吸われて(ここは木口だからどんどん吸う)、裏板との接着が弱くなるのだ。この作業を師匠は「ドリンク」と呼んでいる。接着は今夜以後になる。
 去年の春、ヴィオラを作って以来久しぶりなので、結構、手順を忘れていることがある。

 家で家族が使っているPCがだんだんおかしくなってきたので、最近部品をほとんど全部交換した。インテルG33のチップセットのマザーボード、Pentium dual coreのCPU、メモリは2GB、Windows vista home basicだ。部品交換(といっても、これまでの部品で使うのは、ケース、ディスプレイ、キーボード、マウスだけで電源まで静かなのに替えた)し、OSをインストールし、いろんな設定をして、ファイルを古いハードディスクから動かして半日かかった。
 PCを作るのも何年かぶりで、いろいろ忘れているし、インターフェースの規格も、windowsのインストール方も変わっていて、とまどうことが多い。毎日やっていれば簡単だろうが、久しぶりにやるので覚えていないところが、楽器製作とよく似ている。もっとも、PCを作るのはちっとも面白くない。
 

 チェロ ヴァイオリン(バイオリン)


日付:2007年11月23日


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