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指板は黒檀製で堅い。今回はまず、ネックとの接着面を平らに削るので、平カンナを使う。
木工を行うということは、刃物を研ぐ、ということだ。刃物が研げないと木工はできない。しかし、カンナの刃を正しく研ぐのは難しい。友人で楽器製作者を本業としている男は、楽器製作に入る前に、数年家具屋で働き、刃物の扱いを習得したくらいだ。
平カンナの刃は斜め面を平面に研ぐ。刃裏は研がない。ただ、カエリを取るだけだ。最初にここは平面にしてあるのでいじってはいけない。二つの平面の交点は直線になるわけで、ここに直線の刃を作るのだ。斜めの面を平らな砥石にあてがって平らに研ぐ。
しかし、手で持って動かすわけだからつい、ぐらぐら動く。そうするとこの面は平らでなく、円筒の一部のようになってきたり、球の一部のようになってしまうのだ。こういうカンナで木を削るとカンナの一部でしか削れなくなってしまう。充分な修行を積んだ大工さんはちゃんと平らに動かして研げるのだが、私にはできない。ところが世の中には便利なものがある。研ぎガイドだ。このガイドにはローラがついていて、これにカンナの刃をネジで留め、斜め面が砥石に密着するように調節して砥石の上を動かすと、ちゃんと平らに研げる。これのおかげでカンナの刃が正しく研げるようになった。
砥石は中砥(1000番)と仕上げ砥(3000番)を使っている。仕上げ砥を使う時間は短い。中砥で研ぎ、刃の先端からカエリが裏に出てくるが、全面にカエリが出るまで研ぐ。仕上げ砥は中砥でできた研ぎ傷を取り、刃裏をなでてカエリを取るくらいだ。
中砥は研ぐたびに削れて平面でなくなる。父が亡くなったあと、母に頼まれて包丁を研ごうとしたら、父の使っていた砥石はむちゃくちゃに曲がっていた。しかも父は左利きなので全然、その湾曲が私にあわず、断念したことがある。
平面でない砥石で研ぐとカンナの刃も平面でなくなるのでだめだ。平カンナ用の中砥の平面はいつも維持しなければならない。上手な大工さんは、刃物を研ぎながら中砥も平面に出来るらしい。砥石の出っ張った部分で研ぐことで平らにする。私にこんな高等技術が出来るわけがない。中砥を二枚持っていて、交互に使い、使い終わったら砥石同士をこすり合わせて、平らにしている。
平カンナと平ノミはこうやって研ぐが、ナイフはガイドが使えないので、普通に手で保持して研いでいる。こちらはまっすぐ研げなくてもまあ、それほど困らないので、切れれば良しとしている。これを研ぐ中砥は別に持っている。この中砥は平面になっていなくても良いことにしている。だから中砥を3枚持っている。このほかに、丸ノミを研ぐために、ドーナツ型の中砥がモーターで回転する研ぎ器も買ったし、丸ノミ用の特殊な形の砥石もある。砥石だらけだ。
砥石は使う前にしばらく水に漬けて水を吸わせておく。一度水に漬けてナイフを一本研ぐだけだと寂しいので、ついでに包丁を研ぐ。包丁は平面を維持していない中砥で研ぐ。料理していて包丁が切れないと危ないのですぐに研ぐが、この時は中砥だけで終わりにしてしまう。しかし、ナイフのついでに研ぐときは仕上げ砥も出ているので、これで仕上げる。この仕上げ砥を勧めてくれた刃物屋は(ノコギリの目立て職人だった)は「良い刃がつきますよ」といって勧めたのだが、たしかに、この仕上げ砥で研ぎ上げた直後の菜切り包丁の切れ味は凄い。大根を切ってもトマトを切ってもタマネギを切っても感動の切れ味だ。タマネギのみじん切りして涙が出たりしたら、それは包丁が切れていないのだ。
この菜切り包丁は和歌山の粉川寺の門前の鍛冶屋の店先で、製作者から購入したが、とても気に入っている。
チェロ ヴァイオリン(バイオリン)