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東京の先生の、大人の生徒のおさらい会が終わった。私の演奏はあまり良くはなかったが、まあ、あんなところが実力だ。このおさらい会は毎年一回で、すでに20回を越えた。私は第2回目から出ていてあとは皆勤している。同じ曲を弾いたことはないから、ここで20曲以上、真剣に仕上げて弾いてきたわけだ。時間の都合で全楽章とはいかないけれど、それでもかなりのレパートリーを作ってきた。
初登場がいたり、やめていったり、死んでしまったりもあるけれど、他の人が弾くのを毎年見るのも興味深い。
最高齢は、86歳の男性だが、この人は若いとき先生についてしっかり練習した経験を持つ。7年前くらいに寝込んで、もうだめかと思われたのだが、3年前には杖をついて聴きに来て、去年はなんとか舞台に上がってカサドの愛の言葉を弾いた。今年は去年より元気で、杖もつかず現れてブラームスの1番のソナタの第2楽章を弾いた。ピアノパートを覚えないのは昔からそういう人で、適当に弾き始めるので、ピアニストはすぐにチェロが弾いている場所を探してつけてあげなければ行けないから大変だが、それでも、チェロを鳴らす感覚はあるようだし、音程もそこそこだった。
ある女性は、音楽大学のチェロ科を出ているけれど、活動はせず主婦となり、子供の手が離れる頃、チェロを再開し、10年近く参加していた。しかし、長期に及ぶ親の介護が始まり、全くチェロを弾くことができなくなりずっと参加できなくなった。去年、自分の精神状態を良くすることが、介護を受けている親にも良い影響を与えると考え、久しぶりに参加し、コレルリのソナタを弾いた。その演奏は、全くブランクを感じさせないものであり、また、しみじみとした情感があって、聴いていて不覚にも涙が止まらなくなったことを良く覚えている。今年も彼女は現れ、私の後にベートーヴェンの5番のソナタの第1楽章を弾いたのだが、曲の本質を良く捉えていたし、安定した技術で楽器をよく鳴らしていた。
私など、1年間弾かなかったら、全く弾けなくなってしまうように思う。彼女はすっと座ってチェロを構えた様子を見ただけで、良い演奏をするだろうと確信させてくれた。安定したフォームで右手も柔らかく、左手も確信に満ちた動きをしている。やはり、若い時分の正しく真摯なトレーニングは、体に定着し、ブランクがあってもしっかりとした演奏を可能にしてくれるのだろう。
チェロ ピアノ