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弦楽器は弓を往復させて演奏する。手元から弓先に向かって使うことをダウン、逆をアップとよぶ。手元で使う方が力が入れやすいので、ダウンだとディミニエンドがかかりやすく、アップだとクレシェンドがかかりやすい。上手な人は、弓をダウンからアップ、あるいはその逆に返すとき、あまり気付かれないように処理できるが、それでもたいがい何かしら音に現れる。
そういうことがあって、どこで弓を返すか、ということは音楽の内容と相談しながら決めた方がよい。初心者の頃はどこで弓を返すかは先生が決め、先生の指示を楽譜に書き込み、それを守っていた。最近では、先生達はあまりそういうことに干渉してこないが、それでも、目に余ることがあると、アドヴァイスを受けることもある。そういう時は論理的な理由を説明してくれるので、納得すれば変更している。
ソナタの場合、弓順は適当だ。どうしてもここはダウンでないとだめ、というような箇所は楽譜に書き込み、自分に指示するが、大概のところは何も書き込まない。それでも何しろ同じ脳で考えることだから、だいたいいつも一定した弓順で弾いているようだ。
トリオ以上だと、他の弦楽器と整合性を考えることもある。同じ旋律をヴァイオリンとチェロで違う歌い方で演奏すると頭が悪そうに聞こえるから、歌い方を揃えるために弓順を合わせることもある。しかし、平均的に言って、ヴァイオリンよりチェロの方がひと弓で弾ける時間が短いので、完全に弓順を合わせると旋律に無理が出ることもある。それで、完全に弓順を合わせなければならないとは思わない。
弦楽四重奏でも、チェロは他の三人と違う弓順になっても構わないだろう。
弦楽四重奏で一番弓順を気にするのは第二ヴァイオリンだ。第一ヴァイオリンは、旋律の流れとかフレージングを考えて弾くが、第二ヴァイオリンはそれと並行に動いていたり、同じ旋律を後から弾いたりする。第一ヴァイオリンがどういう弓順で弾いているかをチェックして、それに合わせようとする。また、第二ヴァイオリンとヴィオラが一緒に内声の和音を弾くことも多く、この場合、ヴィオラと同じ弓順にしたい。そういうわけで、「そこの弓順は?」と聞くのは、ほとんどが第二ヴァイオリンだ。
カンタータのヴァイオリン、ヴィオラは練習を通じて徐々に弓順は決まっていくらしい。だいたい、第一ヴァイオリンの首席が指揮者と相談して決めるが、細部はいつまでももめている。貴重な練習時間中にヴァイオリンたちが弓順の相談を始めると、他のパート、歌手達はいらいらしてくるのだが、彼らには彼らの悩みがあるのだ。
チェロは私一人だ。特に理由があれば指揮者から弓順を最初に指示されるが、あとはどうぞお好きに、という状態。楽譜に書き込みもせず、好き勝手な弓順で弾いている。
前回の演奏会の時、チェロとコントラバスのエキストラに一人ずつプロを呼んだ。私が首席だから、弓順を決めて楽譜に書き込んで渡さなければならない、と思ったのだが、二人ともさすがにプロだった。「適当に弾いてもらえば合わせますから」という、ありがたい申し出をいただき、そうさせてもらった。そもそも私は、自分で書き込んだ弓順さえ守れないことが多いのだ。
カンタータの場合、チェロの二人が隣に並ばないことも多い。首席はソロ軍団のメンバーだし、アリアの歌手はチェロを頼りにするので近くで歌いたがる。それで、チェロ二人が離れがちなので、弓順が揃っていなくても、客席からは気付かれにくいに違いない。
チェロ ピアノ