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古典四重奏団の演奏会に行ってきた。琵琶湖ホールで行われるレクチャーシリーズの後半だ。
レクチャーコンサート(2回シリーズ)
「後期ベートーヴェンの素顔を探る」
《本当にすごいのは「第九」のあとだった》
★第1章 バッハへのオマージュ〜過去への憧憬〜
2008年1月20日(日)ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第9番(ラズモフスキー3番)・第15番
★第2章 ロマン派を飛び越えて〜未来との交信〜
2008年3月16日(日)ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第8番(ラズモフスキー2番)・第14番
以前、モーツァルトのハイドンセットのレクチャーシリーズを2度とも聴き、今回も楽しみにしていたのだが、第1章は息子のセンター試験だったりしてあきらめた。その息子も無事第一志望の大学に合格してスキーに行っているし、カミさんも聴きたいというので、朝電話でチケットを押さえて出かけた。
琵琶湖ホールまでは名神で家から一時間弱。スポーツカーで出かけるのにほどよい距離だ。行きはカミさんが寒がるかもしれないと思って屋根を装着して行ったのだが、何台か、オープンにして走っているスポーツカーに出会った。オープンカー同士が出会った時片方が屋根を開けていると、開けていない方は「負けた!」と思うのだ。思ったより暖かかったので帰りはオープンにした。
席は前から二列目の上手(かみて)側の壁際だが、チェロと第一ヴァイオリンがよく見える。
古典四重奏団は下手(しもて)側から、第一ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第二ヴァイオリンの順に並ぶ。以前のレクチャーシリーズのとき、どうしてその並び方なのですか?と質問コーナーで私が質問したのだが、答えは「二人のヴァイオリンの分離をよくしたいこと、チェロと第一ヴァイオリンは夫婦なので、4人でおそば屋さんに入った時も、つい、隣に座る癖がついていること、また、少し後に座って、みんなの様子を見ながら弾きたいこと」が理由であると、チェロの田崎さんが答えてくれた。
ヴィオラはほとんど見えず、第二ヴァイオリンは彼女の左後ろからしか見えないが、ちょうど彼女のヴァイオリンの裏板がよく見える。とても高そうな一枚板で、今度完成した私のヴァイオリンとよく似た色合い。高めでフランスっぽい隆起が美しい。ああいう隆起を作ってみたいものだ。
レクチャーシリーズはチェロの田崎さんが、あるストーリーに沿って話をし、その関連の曲の一部の演奏がはさまれる。今回は「悲しみ」が音楽の中でどのように扱われてきたか、というストーリーで、まず、ハイドンの弦楽四重奏曲op.76-5「ラルゴ」からラルゴの楽章の一部が演奏された。このラルゴはCantabile e mestoと書かれており、悲しみを表すわけだ。この悲しみが、ベートーヴェンではこうなり、という感じで話しが進み、チャイコフスキーの悲愴交響曲やベートーヴェンの田園交響曲の一部も演奏された。ストーリーも面白いし、断片的な曲の演奏もすばらしい。
古典四重奏団はすべて、暗譜で演奏するのだが、レクチャーの中での演奏は楽譜を見る。レクチャーが終わって、コンサートの演目に入る時譜面台が片付けられるのが何となくおかしい。普通はコンサートが始まる時に譜面台が用意されるのだが。
コンサートの前半はラズモフスキーの2番だ。ベートーヴェンの中期はラズモフスキー(op.59)の3曲+ハープ+セリオーソの5曲だが、私はラズモフスキーの1番と3番、ハープは演奏したことがあるがラズモフスキー2番とセリオーソはまだだ。どれも好きな曲なのだが、大好きな曲から順に弾くと、こういうことになるのだ。星にたとえれば、1等星のなかでやや暗いというところ。古典四重奏団の完璧な演奏であっても、やや、長く感じ、少し眠くなった。
後半はベートーヴェンの14番op.131。これは後期の中でも大好きな曲だ。息子のヴィオラ、選りすぐったヴァイオリン二人と演奏したことがある。全7楽章が切れ目無く演奏される40分間、咳が出ないようにのど飴を口に入れて聴いた。少しも長く感じなかったし全体としての統一感を強く感じた。レクチャーの時、この曲の構成をさわりの部分の演奏を交えて紹介してくれたのが、曲の理解を高めてくれた。
古典四重奏団の演奏は、第2ヴァイオリンとヴィオラの歌い方がやや地味、という不満を持つことがあったのだが、今回の演奏ではそれが払拭されていた。彼らにも進歩の余地があったということが驚きだ。彼らは去年、ドヴォルザークに積極的に取り組んでいた。この経験が生きたのではないか、と想像する。
アンコールは無し。無しでよい。その後すぐにロビーに4人とも出てきて、客と談笑。知人だけが楽屋に押しかけるよりフェアでよいと思う。すぐに田崎さんが、「また前の方で観察していたでしょう?」と話しかけてくれた。
チェロ ピアノ