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4月最初の日曜日。
朝からほんの少しの肌寒さを感じつつも好天に恵まれた中、行って参りました。
私にとっては地元でもある飾らない街、
裏を返せば垢抜けない街、錦糸町へ。
東京楽友協会交響楽団の第92回定期演奏会です。
思い起こせば1年前、日本全体が、と言っても言い過ぎではないと思いますし、もちろん私自身もとても平静の状態を取り戻せてはいないままの状態で、
初めて訪れたこのオーケストラの演奏会。
アマチュア音楽家の方に勇気づけて欲しい
という思いと、
ほんの束の間でも音楽によって癒されたい
という思いが交錯し、
演奏会のその直前まで、開催されることを疑ってしまう気持ちを抱えていました。
そして私は、その時の演奏会を境にして、音楽との向き合い方を変えようと現在も模索しています。
それは、今の私の胸中にある音楽を楽しみ、
深く理解し、愛し続けたいという自負の思いと背中合わせです。
連日、見るも無残な状況が知らされる中で、何もかも中途半端なままでは終わらせたくない、
その気持ちだけが私を音楽へと向かわせました。
この一週間は、去年感じたことのすべてが、
もちろん夢であってはならないし、幻であって欲しくない…
そんな不安と隣り合わせの祈るような思いでした。
それでは、気分をがらりと変えて、あくまでも私なりに素直に楽しく、演奏会の感想を述べてみたいと思います。
このオーケストラについての客観的な情報を記す必要は無いと思います。
既に十分に歴史ある楽団なのですから。
今日も私は、開場の時間の15分ほど前に
トリフォニーホールへ到着をしましたが…既に長蛇の列。
1年前と何ら変わりのない風景です。
客層は、その8割方がご高齢の方と見受けられました。
大ホールが、ほぼ満員であったことも昨年と変わるところがありません。
クラシック音楽のコンサートは年々、年齢層が高くなる一方であることに私はいくばくかの危機感を感じてもおりますが、
その点についてはここではお話しないことにいたしましょう。
今日のプログラムに関しては、私にとって馴染みの薄い曲ばかりでした。
リゲティ、コダーイと東欧出身の作曲家の曲目が続きます。
リゲティに関しては下調べをすることすら困難でしょうし、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」は、もともとお芝居のために作られた曲です。
最後を飾るブラームス若き日の室内楽曲は、シェーンベルクがオーケストラのために編曲を施しました。
意欲的なプログラムであると言っても差し支えないと思います。
私もあえて予習をすることなく、それこそぶっつけ本番の気持ちで会場へと向かいました。
裏を返せば、このオーケストラを信じてみようという気持ちの表れです。
去年の演奏会でのプログラムを持参してはいましたが、
今日のプログラムと突き合わせてみれば、メンバーもほぼ変わりない様子。
果たして、吉と出るのか、凶と出るのか、演奏の始まりを今か今かと待ち遠しくなります。
開演前のアナウンスがあり、メンバーの方々が続々とステージ上に登場します。
そこで私は、ああ…そうか、と1年前のある記憶と結びつくことがありました。
メンバーの皆さんに笑顔が多いのです。
無表情の方を探すことのほうが難しいくらいに。
このオーケストラに限っては、本番前の緊張感なんてほとんど感じ取ることができません。
表に出していないだけかもしれないですけどね。
周囲を見回しても、お客さんにも自然と笑顔が多い。
そうか、この雰囲気なのかと私は妙に納得をしてしまいました。
肩の力がすーっと抜けていくのを感じます。
でもこれは明らかに、メンバーの方々が作り出しているものです。
是非、この文化を大切にして欲しいと思います。
さて、前回訪れた時と同じ方が、コンサートマスターとして登場され、私は、期待感を込めて、いつもより大きめの拍手を送りました。
若い指揮者の方(田部井 剛氏)の登場により、一曲目が始まります…。
リゲティの「ルーマニア協奏曲」。
協奏曲と名前にはありますが、オーケストラのための協奏曲のようです。
さすがにこの曲に関しては、よく分からないままに終わってしまいました。
演奏が拙かったということではなく、
私が曲の聴きどころを単に逃してしまったのだと思います。
20世紀に活躍した作曲家とは言え、現代音楽のような奇異な印象はまったくなく、むしろ親しみやすい曲のはずでしたが…。
全4楽章により構成されている曲ということを、プログラムから把握してはいましたが、アタッカで切れ目なく続いていたようで、
途中プログラムを改めて確認したりしながら聴いていた為に、演奏にあまり集中できなかったのが心残りです。
美しく繊細なところや、躍動感とともに愉快にも聞こえるところ、
どこか懐かしいような哀愁を帯びたところ…しっかり聴き取ることができれば良かったのでしょう。
ただこの曲の演奏によって、私は間違いなく来て良かったのだと強く実感いたしました。
さて、2曲目の「ハーリ・ヤーノシュ」。
この曲には、ツィンバロムという東欧の民族楽器(?)が登場します。
組曲ということですが、とても愉快で親しみやすい曲や私たち東洋人の感性に非常にしっくりと来るメロディがあったりと、楽しむ要素満載の曲ですね。
一言で締めくくります。
・・・気持ち良かったですっ!!
もう屁理屈は必要ありません。
楽しい、気持ちいい、美しい、迫力がある。
これに尽きます!
難を言ってしまえば、途中荒さが目立つところはありましたが、この曲の世界を十分に、堪能させていただくことができました。
私はなぜか、ディズニーランドに行きたくなりましたね(笑)
もう一体、これ以上、何を書けばよいのかと悩むところではありますが…
あくまでも記録として残すつもりですので、最後まで続けることにいたしましょう。
ラストを飾るブラームスの「ピアノ四重奏曲第1番」のシェーンベルクによる管弦楽編曲バージョン。
やはりこの曲が、今回の目玉でもあるでしょう。
私がこのアマチュアオーケストラの力量にいたく感心しているとは言え、
心に残る名演奏であるかどうかという点については別問題です。
聴かせていただくためにお金を払った訳でもない、
一招待客に過ぎませんが、
遠慮抜きにお話しさせていただきましょう。
それぞれに曲への解釈というものは存在するでしょうが、私はこの曲に限っては、第3楽章の終わりまでに如何に音楽を築き上げて行くのかが肝要だと思っています。
ブラームスは、ベートーヴェンの音楽を常に意識していたように、
古典的な重厚さと抑制をかけた様式美、そしてそれを覆すようなロマンチシズム。
若いエネルギーと相まって、それが一気に爆発するのが第3楽章です。
シェーンベルクは、ロマン派と現代音楽の橋渡し的な存在であり、その音作りに対して手抜かりは無いでしょう。
・・・と、大風呂敷を広げてはみましたが、
今日の演奏を聴いて感じ取れたことが、実は以上のことなのです。
管弦楽編曲版を聴いたのも、今日が初めてのことでした。
シェーンベルクは、この曲が名曲であるにも関わらずあまり演奏されないことに対して不満であったそうで、管弦楽への編曲を施したとプログラムに記載がありました。
私はまったくその通りだと感じ、若いブラームスがこの作品で既に自身の作曲家としての方向性を十分に打ち出していたように思えました。
繰り返しになりますが、今回の演奏を聴いてみて、です。
私は、第3楽章に至るまでに演奏に集中し過ぎてしまい、疲れを覚えるほどでしたが、本当に美しい名演奏だったと思います。
おまけ程度に言わせていただくと、第4楽章がやや一本調子であり、
聴く側を最後の最後まで惹きつけるような演奏であったのなら、感動を味わうことが出来たのかもしれません。
ともかくも、お疲れ様でございました。
私は、早くもこのオーケストラのファンになりつつあります。
前回の演奏でも感じてはいましたが、団員の皆さんの演奏への集中力の高さは、私が今までに聴いたアマチュアオーケストラの中でも群を抜いています。
そして何より、楽しく、気持ち良く弾いている様子がこちらにもひしひしと伝わって参ります。
オケを引っ張るコンサートマスターの方が本当に素晴らしいと思います。
もちろん、個人の力だけではないことは確かですが、
落ち着いた雰囲気の中にある凛とした姿勢。
クライマックスを築き上げる時の力強さ。
一見、個性派集団のようにも見えますが、それぞれのパートに持ち味があってアンサンブルの楽しさを存分に味わうことができます。
そのような音楽に親しめるというのは、本当に幸せなことです。
本当に今日は、お伺いして良かったと思います。
ありがとうございました。
作曲家 交響曲 ヴァイオリン(バイオリン) チェロ 室内楽