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テストピースにいくつか塗装の実験中。
実験に使う塗料はリノキシン入りのリンシードオイル、シードラック(シェラックの精製されてないもの)、他にポピーオイルとタブロー(油絵の仕上げニス)、色つけ用の顔料少々、他にエタノールとか。
オイル仕上げは、オイルが木にしみ込んでから、酸素と結合して固まるという原理なんだそうです。なので、固まったオイルは、上からしっかり重ね塗りしても溶けません。
オイル仕上げの実験結果:
良い所:
・あんまり嫌な臭いがしない。揮発性の高い有機溶剤と違って、「ちょっと油っぽい臭いがする」という程度なので、普通に室内で作業ができます。
・仕上がりは、木目の白い部分にオイルがしみ込むと透明になり、茶色の木目はそのまま残るので、つまり木目がとても立体的に見えて美しい。木の表面にはオイルの膜厚はほとんどない(オープンボア)であるにもかかわらず、パッと見、かなり透明塗料を塗り重ねてあるかのように錯覚します。
・この仕上げの美しさの本質が木の表面の薄っぺらい膜にあるのではなく、木の中にしっかりしみ込んだオイルと木目の相互作用にある訳ですから、使いこんで表面が少々擦れても、塗装が剝がれてボロくなるなんて心配は無用で、それどころかむしろツヤが出て奇麗になるかも、というようなことも期待できる訳です。
欠点は:
・芯まで完全に乾燥するには半年から1年ぐらいもかかるらしい。これは表面の空気に触れているところから先に乾いてしまって、中にしみ込んだオイルがなかなか乾かないため。表面は2日ぐらいで触っても大丈夫な程度には乾きました。
・どうやら、表面つるつるには簡単にはならない模様。どう頑張っても半ツヤ消しです。1年経って完全に乾いてから磨けばつるつるになるのかもしれない。
いわゆる「木の半艶消し仕上げ」=「オイル仕上げのこと」だったんじゃないか?とも思われ。
・オイルがどういう風に木にしみ込むか、というのがミソなので、木の中に部分的に何か違うものがしみ込んでいたりすると、最悪の場合、ひどいムラになります。しかも、木の中で起こっている現象なので、絶望的に手直しできません。一度塗ったら、きれいにオイルがしみ込んでくれますようにと、神様に祈るのみ・・・。
シードラック仕上げの実験結果は。
長所:
・とにかく仕上がりの派手さ、奇麗さ。これが出た18世紀当時、それまでの仕上げ方法を席捲してしまった理由が解るような気がします。 例えばオイル仕上げの家具とシードラック仕上げの家具を並べて値札をつけたら、3倍ぐらい値段が違ってもみんな納得するでしょう。それぐらいの差。
・それから乾燥が早いこと。薄塗りなら、塗って10分で触れる程度に乾きます。もっとも、完全に乾かすのには2日ぐらい置いた方が良いらしいですが、それにしてもオイルとは比較にならない早さ。
・乾燥が早い上に、塗装に失敗したら塗装をはがすのも簡単です。シードラックはエタノールを付けた布で吹きあげるだけで簡単にほとんど取れてしまいます。これも、固まったら溶けないオイルとは対照的です。
・さらに、表面を簡単に研磨しただけでツルピカになる。それ自体の派手さに加えてピカピカになると鬼に金棒。
短所は:
・耐久性悪すぎ。せっかく奇麗に仕上げても、簡単にボロボロになる。表面を磨き上げるとき、うっかり間に砂つぶみたいなものを挟んでガリガリガリ・・・とやったら最後、これはもう一度全部剝して最初から塗装をやり直さないと完璧にリペアするのは絶望的に難しい・・・ということに、実際やってみて気がつきました。
・塗り重ねるにしても、うっかり刷毛でナデナデすると塗り重ねるどころか下のシードラックを溶かして台無しになってしまう、というのも気に入らない。
リンシードオイルとシードラックを混ぜるとどうなるのか?試しにやってみたんですが、これはいけませんでした。そもそも混ざらない。水と油のように分離します。無理やり混ぜて分離しないうちに塗ってみても、オイルとシードラックでは乾燥の速さも固まる原理も全然違う訳ですから、先にシードラックだけが固まってザラザラムラムラになってしまいました。結局表面をサンドペーパーで削りおとしてリセット。1つだけ良い所は、オイルと一緒に木にしみ込んだシードラックは表面を削っても木の中にそのまま残るので、オイルだけよりも美しくなるということ。でも、この効果を安定して均一に出すことができるのかどうかは・・・本番でやるにはリスク高いなぁ。
で、今のところの最上位候補としては、やっぱりオイル仕上げを基本路線で行くことに決めた!。
シードラック仕上げはやめます。美しさには惹かれるのですが、いろいろ試せば試すほど耐久性なさすぎなことにうんざりしてしまい。なんつーか、奇麗は奇麗でも、性格の悪い化粧美人みたいに見えてきたんだよね。
オイルはとっても素直で素朴でよい子です。
あとはオイルに少量混ぜるエッセンス的なものをもう少し実験します。
古楽 チェンバロ