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「ショパンはどんな音律を使っていたか」
に関する考察
・Op.10 エチュード 1829〜1833年頃の作品
この作品の最初の構想では、バッハの平均律クラビーア曲集のように、24の調すべてを使った曲集にしようとしていた形跡があるが、途中で方針転換してしまい、12曲になった。
→もし、その時使っていたのが12等分平均律だったなら、このような方針転換は必要なかったはずなので、状況証拠から推察して、この時使っていた音律が12等分平均律であった可能性はかなり低い。
・幻想即興曲(遺作 Op.66)
1835年の自筆譜が見つかっているが、実際にはそれ以前に作曲されていたと考えられている。現在、ショパンの作品としてとても有名な曲だが、生前には出版されなかった。
→この曲は、キルンベルガー音律でもかなりうまく演奏する事が出来るが、平均律での演奏とくらべると、古典音律で演奏した場合の方が魅力が減じてしまう。和音が綺麗に響くと、逆にスカスカな印象になってしまう。濁りのある12等分平均律の方が充実感のある響きになる。 12等分平均律で演奏した時にもっとも迫力のある演奏になる曲なのである。この時期、ショパンはまだ 24の調全てを使用した曲集を諦めていなかった。その目的のために、ショパンが平均律もテストしてみて、その結果できた作品だったのかもしれない。しかし、ショパンはこの曲を出版しないという判断を下した。
→この時期に既にショパンが平均律をテストしていたと仮定するなら、これはかなり重要な話になってくる。つまり、ショパンは、「古典音律しか知らなかったから古典音律を使っていた」のではなく、「古典音律と平均律を比較検討した結果、意思を持って古典音律を選んだ」という話になるからである。ショパンは、単に古典音律の使いづらさに挫折してOp.10のエチュードを途中で方針転換したのではなく、平均律も試して、その響きも聴いて、実際に作曲までチャレンジしてみたうえで、古典音律を選び、方針を曲げてまで古典音律のためのエチュードを書きつづけた、という話になってくるのである。
・Op.28 プレリュード 1839年ごろ
この作品では、24の調すべてを使った曲集が実現した。しかし、曲によって長さがかなり異なる。非常に短い作品もある。
→もし12等分平均律を使っていたのなら、もうすこしバランスに配慮できたはずだが、それをしていない(できなかった)ことから、この時点でもまだ12等分平均律は使っていなかったと考えられる。
驚くべきことに、この曲集は、24の全ての調を使っていながらも、かなり古風な改良型中全音律でさえ全曲をうまく演奏できるのである。これは、意図的にそう作曲されたとしか、ほとんど解釈のしようがない。
・マズルカ
ショパンは生涯にわたってマズルカを書き続けた。
Op.50 (1842年)のマズルカまでは、比較的古風な改良型中全音律でもそれなりに解釈することが可能。
Op.56 は1844〜1845年ごろの作品と言われているが、このあたりから少し様子が変わってくる。改良型中全音律では具合が悪い。キルンベルガー第2が良いような気がする。
・最後のイギリス公演
1948年〜1949年のイギリス公演では、イギリスのピアノメーカの関係者が、ショパンの公演のために平均律に調律されたピアノを用意したといわれている。
→ピアノメーカの意向でそうなったのか、それともショパンが平均律のピアノを所望したのかは不明。平均律が普及し始める1950年代に先駆けて、このころからピアノメーカーが著名なピアニストに平均律の採用を働きかけていた可能性がある。
古楽 ピアノ