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7月1日にNHKで吉田秀和さんの対談番組が放映されたようだ。惜しくも見逃してしまう・・・。
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ウーム「信下界翁の愚睡」、疲れて寝過ごしたか?
この頃、世界的Vn製作の名匠陳さんの「自伝」に夢中になっていた。
陳さんは、コンテストで自作が最優秀作品に選出されたことを夢うつつで見られたと書いている。「不覚にも」鬼才とは「夢も現実の一部なりや?」
Museには当然、VnやVlaの演奏者や製作に携わる方がおられるようです。
僕は、以前千住真理子さんが例の「デュランティ」の音色を再現しようとしている若いVn製作技術者の作品を試演しているNHK番組を見たことがあったので、陳さんの「苦難の道」に痛く感動を覚えた。否、この本を読み、わが国のVn製作の名匠たちの「冷たさ」に失望した。
陳さんとは年代的に一世代とは離れていない。朝鮮戦争の勃発を子供ながら新聞の第一面で見た記憶がある。「戦車」らしき写真が写っていたのを今でも思い出す。日本占領下の韓国で、「日本嫌い」にならなかったのはひとえに「教え子を分け隔てなく」教えてくれた
日本の若き恩師のおかげだったとか。唯一の救いである・・・。
ところで、Vnの音色のことで陳さんは一級のVnはホールのどこにいてもその再弱音がオケの演奏に埋もれずに聞こえてくるといったことを書いている。これは、事実なのだろうか?信じ難い気もする。私は未だそうしたことを生の経験で持ったことがない。声楽では、一、二度経験している。しかし、「再弱音」ではない。「絶唱」がオケに負けずに耳にしっかり届くという意味である。
ともあれ、「デュランティ」の音色はTVで聞いても、その模倣品との違いが判った。一度、陳さんの名作をお持ちの方がMuseおられたら聞かせてもらいたいと思うことであった。
作曲家 チェロ