XP太郎さんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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フジ子・ヘミングさんのCD

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松戸の図書館にはフジ子・ヘミングさんのCDが3,4枚ほどある。また、書籍は4冊ほども。僕もCDを3枚、書籍を2冊借りてみた。

 「天才少女」として出発し、輝かしいキャリアを築くはずだったバーンスタインの励ましによるリサイタルを開く直前に、風邪からくる急性難聴がもとで、二度と立ち直ることのできない大失敗をおかしてしまう・・・。あとは、「食うや食わず」の「のら猫のごとき」半生を生き抜き、『神は私を捨てた給うや!』と問いながら、猫と一緒にピアノを弾き続ける失意の日々。

 NHKのドキュメント『あるピアニストの軌跡』から何年になるのだろう。5年は経ったのだろうか?

 一躍「時代の寵児」となったフジ子・ヘミングさんのCDを聞いてみると、いずれもゆったりとしたテンポである。

 永らく続いた中村紘子さんの時代が、新たな「オールド・ヒロイン」を見出し、多様化の時代に入ったわけだ。ご自身では「客寄せパンダ」と自嘲気味ではあるが。

 技術的問題は、青柳いずみ子先生のインタビューに詳しい。
 http://ondine-i.net/column/column148.html

 僕自身は、NHKのドキュメントの再放送を見たのだが、彼女の「天才少女」意識の強さにいささか閉口したものだ。また、NHKともあろうものが、もう少しまともなインタビューアーを付けるべきだとも感じた。

 ともあれ、深夜になって『永遠の響き』のCDを聞いていると、「このぐらい淡々と弾いてくれたほうが落ち着ける」と感じる。聞いてくれたのは猫と鳩だけだったそうだが、僕などが聞いていると知ったら、『シッ!シッ、間に合っているわ』と云われそうな気がする。

 作曲家 チェロ


日付:2007年08月03日

10件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

青柳いずみ子先生のインタビュー、面白かったです。歳取ったオフィーリアというところでまず笑わせていただきました(*^m^*)
私はフジ子さんの生演奏は残念ながら聞いたことがないです。聞いてみたいなあと思いつつも、「超絶に遅い」などの否定的な意見や「魂の演奏」みたいな絶賛の広告を聞くうちに訳が分からなくてつい他の人を選んできました。
「選ぶ」なんて、偉そうですよね!もちろんシッシと言われそうです。。

鳩とネコ、フジ子さんの内面を理解した良き友人だったんでしょうね。
うちのネコはダンナが弾くとそそくさと逃げだし、私が弾くと弓に飛びかかって邪魔をします。
動物は正直です!!

2007年08月03日 01時36分50秒

XP太郎

 ペットが自分の演奏に聞き入ってくれるというのは嬉しくもあり、寂しくもありでしょうね。iii(トリプル・アイ?)さん家のニャン子は「やんちゃ」のようですが。

 フジ子さんの演奏会人気はいまだ衰えを知らないようです。私も少し『高めかなー』というので、まだリサイタルに足を運んでいません。

 ”売れない”プロの女性ピアニストの目から見れば、彼女の人気は羨ましい限りでしょう。ピアニストの伊藤恵さんは、コルトーとかE.フィッシャーとか「19世紀の古き良きヨーロッパ」の雰囲気の中で生きている「大先輩」と書いていますね。

 僕はピアノ演奏は聞くだけですので、何度か聞いていると、コルトーの古色蒼然たる「復刻版CD」を我慢して聴くよりも、フジ子さんのCDの方が、『ふーん、そうなのか。これが19世紀の演奏スタイルなのか』と感心するのですね。猫耳は単純です。

2007年08月03日 11時45分24秒

Kay

私は、一昨年の暮れだったかな、カーネギーホールでフジコ・ヘミングさんのリサイタルに行きました。
席はバルコニーの一番左、下手側の席だったので、ピアノを弾いている姿は後ろから、ハケルときは真正面から見えました。
あまりの衣装の奇抜さにびっくりして音楽と合っているのかなーと考えたり、またショパンの解釈も独特で、私としてはうっとり聴き入るというより、思わず観察してしまいました。
それにしても、ご高齢にも拘らずものすごいエネルギーを感じました。
しかも、かなり豪快!
ミスタッチも気になさらないようで、帰り際、まだステージから完全にハケル前に舌をペロリと出していらっしゃいました(苦笑)
余談ですが、私が座っている反対側の真正面(上手側)のバルコニー席に、やけにでっかい男の人が座ってるな〜と思っていたら、なんとNYヤンキースの松井秀樹さんでした。
クラシックがお好きなのかしら?

2007年08月03日 20時55分10秒

XP太郎

 カーネギーホールでビッグ松井に会われたとは!確かに、彼がクラシック・ファンだという話しは聞きませんよね。

 私はCDでしか「カーネギーホール」のリサイタルを聞いたことがありません。記憶では昔の仲の良い仲間達とエンジョイしたピアノ五重奏曲「鱒」だったのではないでしょうか。(間違っていたら、ご容赦)

 今回、自伝風の『詩集』も併読して、型破りで「奇抜」なライフスタイルを若いときから楽しんでいたことが分かりました。『何時、天国に行っても悔いはない』というご心境だと想像します。

2007年08月03日 22時44分05秒

XP太郎さま
私の持っているのは音の割れたような復刻版ですが、フィッシャーの平均率を聞くといつもなんだか落ち着きます。実際には聞いたことがないのですが、フジ子さんも好きになりそうなので聞いてみたいです。

kayさま、はじめまして
カーネギーホールのリサイタルに行かれたんですね〜。豪快な演奏、私も聞いてみたいです。

XP太郎さま、kayさま、

フジ子さん、ロートレックがお好きなんだそうですね。それであの奇抜さに納得です。
自由奔放に弾かれるフジ子さん、
前から興味があったのですがお二人のおかげで
すごく聞いてみたくなりました!

2007年08月04日 00時32分42秒

XP太郎

 iiiさん、『E.フィッシャーの平均率はいいですよ!』なんて云うと、復刻版はなんたらという前言を引き出しに押し込めるみたいですが。(冷や汗↓)

 実は、数年前に熊本の友人が『リヒテルも良いが、フィッシャーの演奏を聞いていないようでは話しにならん!!』というので、CDを送ってくれたのですよ。おかげで、よく覚えています。

 僕は、もっぱら図書館に行って、書架に並んでいあるCDを眺めて、そのときの気分で聞くものですから、「あらら、そんな曲あったの?」ということがよくあります。

 さて、E.フィッシャーはブレンデルが高く評価しているピアニストだったと記憶しますが、演奏中に客席に向かって、洒落たしぐさをするひとだったと書いていたような気がします。『美しい女性が座っていると決まって、ウィンクする』という類いの。

 堅物ブレンデルには真似のできないこと、フジ子さんの若い頃はどうだったのでしょうね?

2007年08月04日 08時56分21秒

フジ子さんの若い頃といえば、
頭の中でそれは違うやろ?と思っていても
菅野美穂さんが出てきてしまいます(笑)
Kayさんの書いてらっしゃる通り、舌を出されたりするあたり、フジ子さん少女のようですよね。
でも苦難の道を歩まれた若い頃の方が
堅物だったのかもしれないですね。
ブレンデルは堅物でフィッシャーは女性にウインクですか。女性はクラクラしそうですね。
弾き方にも個性が出てる感じがしてきました!

2007年08月05日 06時37分01秒

マ・ノントロッポ

東京でも、フジ子さんのコンサートの切符は馬鹿だかく行ったことがありません。
彼女の演奏は、独特なので私てきには、何とも表現しがたいですが、あのようにNHKの仕掛け方で、老齢になられてから人生が一転するケースもあるのだと、実感です。
ちなみに彼女は、芸大卒ですが、芸大関係者に若かりし頃の事をお聞きすると、皆さん『のーコメント」と言われます。

エドウィン・フィッシャー!やっと私が良く知っているが、このSNSでは語られないピアニストの名前がでてきましたね。
我が家にはたくさんレコードが!あります。

2007年08月05日 07時47分40秒

マ・ノントロッポ様

フジ子さん、高いんですね。
余裕があれば一度自分の耳で聞いてみたいです。
ところで、
フィッシャーのレコードたくさんあるんですね。
羨ましいです。ハードの方も健在ですか?
私はブラームスのPコン2番&フルトヴェングラーのやつが聴いてみたいです。
と、ここで言ってもしょうがないのですが(笑)

2007年08月06日 00時58分58秒

XP太郎

 園田高広さんがドイツのベートーヴェン演奏者の系譜を、
『我々の子供のころはA.シュナーベルって、その演奏一辺倒だった。それからE.フィッシャーだなんて聴かされて、そしてバックハウスがあって、ケンプがいて、そういうのを踏まえて、ブレンデルなんておよそその末裔』という風に書いています。
 
 普通のステレオだとバックハウスのCD位までが「許容範囲」で、それ以前は、よっぽど「レトロ」風の管球アンプなんか使って聴くことになると思うのですが、いかがですか。
 
 ちなみに、ピアニスト仲道さんのご使用しているモニター用のAudio装置は、写真のごとくなのですが、お値段は高級ベンツ並みです。ここまで凝っている演奏家って、数少ないと思うのですが、『マ・ノン』さんのお父様の装置はいかがですか。

2007年08月09日 20時48分03秒

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