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年末のNHK特別番組にエバレスト山脈のトレッキングドキュメントがあった。よく「エバレスト山脈」というが、それがどんなものかが分かったような気がした。
しかし、多くの巨峰の中で最高峰のチョモランマを地元の人たちはどのようにして「測ること」ができたのだろうか?と思っていたら、答えが示された。
「夕日に、ひと際輝くチョモランマ」である。白い山並みの中に、黄金色の三角形の頂きが輝いているのである・・・。「間違いない、あれがエバレストであろう。」神々しいばかりである。
ところで、楽聖や神童といったクラシックの巨峰はいかにして「測られる」のあろうか?などと「音楽のものさし」をWeb検索したところ。「悩ましげ」なBloogにぶつかった。http://www.piano.or.jp/report/m_ask/004.html
どうもクラシックのピアノ演奏家志望の「女性」(一応疑っておく必要がある)のようだが、要旨をまとめてみると以下のようになる。
「お譲ちゃん何してるなかなー」と新宿駅付近で警察官に声をかけられる。
私は、警官をにらみ返して、ストリートミュージックの次の出し物のことを考えていた。
通称”家出”BAGには露店の七つ道具が入っていたが、浮かぬ気分で、荷物をたたんで家路に向かった。
「ストリートミュージシャン」の活動の場所は、あの頃から「警察の取り締まり」がきつくなり、徐々に狭まってきていた。私は8年前のクリスマスの日に表参道の一角に「店」を開いたのだ。クラシックピアノの世界から足を洗うために。
この道に入って、多くの「ストリートアーチスト」ととの出会いがあった。私はピアニカを片手にそんな彼らとセッション演奏をよくしたものだ。ストリートアートの特徴は「お客さんの反応が正直」ということ。
アーチストは彼らの感性に訴えるために「一瞬一瞬が真剣勝負」。クラシックの世界では、私は審査員の意向を気にした自分、ありのままの自分の価値観を失うことがたまらなく嫌であった。
それに比して、演奏会でも子供相手の時は、ストリートアートの時ように、彼らが本能的に音楽の良しあしを感じてくれるので、「厳しくもあるが、ワクワクする」楽しさがあった。
しかし、自分が「クラシック音楽界」で育ったことで、ストリートの世界に飛び出した今でも、「音楽を音楽の物差し」で計る癖があることに気づかされることがある。
私の心の中から自然に湧きだす「音楽」を演奏している自分を、コンクールの審査員の前の自分とストリートの「酔っ払いのおっちゃん」や「家出中の男の子」の前の自分と区別する必要が一体あるのだろうか。(「音楽のものさし」では二つの自分を計ることができない)
さて、「音楽のものさし」という曖昧な尺度で、何を知りたかったのかというと、「古典音楽」と「現代音楽」の求めるものの違いである。私には、とうてい「理解不能」である。丁度、チョモランマを見ることなく、「あれらしきものが天空に一番近い」音楽と云われているもののようである、と想像するに近い。
作曲家 チェロ