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千葉の松戸ですら「熱帯夜」を思わせる蒸し暑さである。「今年一番かなー?」などと思いつつも、先日、松戸図書館で借りてきたベルリンフィルの木管奏者とハフとかいうピアニストの演奏するモーツァルトの5重奏曲を、CDプレイヤーにかけてみました。
『梅雨の蒸し暑さを忘れさせるのどゴシの』何たらとかいう某ビールメーカーの宣伝文句を思い出すくらいに、「さわやかー」である。
一体、神童はどういう機会にこの曲を使ったのであろうかというので、あちこち、そこらの文献を探ってみた。
もっとも詳しく、「なるへそ!」と同感するのが石井宏氏の書いている『クラシック音楽意外史』であった。
「モーツァルトがシュタードラーのみごとなクラリネットを念頭に置いて曲を書いたのは・・K452が最初である。」神童がウィーンでもてはやされていた最絶頂期に書かれたこの曲は、自身「今までに書いた最高の作品」というほどのものとか。
「なるへそ」、神童はウィーンの予約演奏会で並みいる貴族のために作曲・演奏したのか。それに比して、松戸のど田舎で、CDを聴いている自分は、ランニングにステテコ風・短パン姿で「暑い!」と言いつつも、「演奏の見事さに唸っている」。
何たる違い。神童が聞いたら、「俺のケツでも舐めて、出直してこい!」というかもしれない。
それにしても、石井さんのモーツァルトの音楽史的研究には頭が下がる。同書には、クラリネットの名手との出会いがP協奏曲21〜23番の「美女の3姉妹」を生み出したとあるが、確かに、5重演曲の曲想のなかには、「おっしゃる通り」というものがありそうです。
作曲家 チェロ