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久しぶりにOAZOビルの丸善本店のクラシックコーナーを覗いてみた。平積み書籍を30分ほどかけて調べてみる。相変わらずオペラシリーズ入門が元気がいい。ついで、カラヤン・朝比奈などの伝記もの、クラシック秘話・裏話、名曲案内などが続く・・・(グールド伝は3冊もある。スゴイ!)。
要は、愛好家向けのクラシック音楽の案内書である。
純粋に楽典を解説したり分析するものは少ない。また、聴く方が早いというのか、CDやDVD付きのものも目に付く。
「吉田秀和が絶賛」という類いの宣伝文句の帯のついた片山杜秀とかいう音楽評論家の「現代音楽総まくり」みたいな本が2冊(『音楽考現学』『音盤博物誌』)あったので、多少、時間をかけて「立ち読み」してみた。
ラッヘンマンとかシュトックハウゼン、富田勲など、その他、全く知らない作曲家の作品紹介と批評が、多少、知的好奇心をかき混ぜるような内容で取り上げられていた。
ラッヘンマン『マッチ売りの少女』は楽器を不快感極まるやり方で鳴らすことに徹した音楽。現代のストレス過剰な生き方を真正面から表現する「純粋音楽」とか。
『どこが?』とも思うが、現代作曲家は社会批判から出発して、音楽世界へと没入してゆくエナルギーに溢れてはいるが、「功名をあげると」ロッシーニみたいに、「口当りのよい音楽に豹変する」不純性向=円熟味が存在するともいう「辛口ビール」味もある。
古典音楽に飽きたひとたちにとっては、恐らく「道しるべ」みたいな現代音楽案内書には違いない。いつか、市川図書館で見かけることがあるかも知れないので、名前を記憶することにした。(『片山なにがし?もりひで?しんご?否、もりそば』と覚えることにしよう。)
作曲家 チェロ