ユリバードさん
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ここで源氏を持ってくるのはどうでしょうね。現代とは「かをる」「にほふ」とも、かなり意味合いが違ったようです。ハードディスクにぶちこんである旺文社の古語辞典によれば(つまり受け売り)、「にほふ」の
原義は「丹(に)(=赤い色)秀(ほ)(=物の先端など、抜き出て目立つところ)ふ(=動詞化する接尾語)」で、赤い色が表面にあらわれ出て目立つ意。
だそうで、嗅覚ではなく完全に視覚的なもの、かつポジティブなもの、「つややかに美しい」といったほどの意味だったようです。
「かをる」のほうは、最初から嗅覚的な表現でもあったようですが、これにも同様の視覚的な意味があった。そして「にほふ」は色の美しさに重点があったと言います。
で、現代語の匂う、香るについて言えば、ユリバードさんが言われるように、ドヴォルザークが「匂」っていてドビュッシーが「香」っているというのはよく分かる気がします。ラヴェルは、僕には、(風や水は分かりますが、)どちらかというと無臭に近いような気がするのですが…。
2006年10月31日 21時44分03秒

勿論!現代に生きているわたくしではありますが、「匂う」「薫る」という言葉には、(古語から発展した経緯も含め)嗅覚にとどまる意味ではなく視覚的な意味をも含めて感じ取る趣があると思っております。
フランスの音楽には時代を問わず(と言っても、アヴァンギャルド的な作風が作られるようになってからの時代は別かな、と思いますが!)、何か共通した香りを感じます。
バロック時代のリュリやクープランから始まり、近代に至る綺羅星の如き作曲家達には、そこはかとない「良い香り」を感じずにはいられません!
2006年10月31日 23時21分37秒

いや、言葉が足りませんでしたが、にほふは、共感覚的であるだけでなく、ネガティブだったり土俗的だったりするニュアンスはどうもないんですよ。おサレ。いまの匂うとは違って。だから平安朝のにほふは、おそらくドヴォルザークやスメタナにはまったく当てはまらないんです。
2006年10月31日 23時37分15秒

と、いうか…。
平安の時代の物語に、そういう言葉の対比として源氏物語の登場人物がいましたね、という回想をしたまででありました。同じ巻に出て来る殿方として、雰囲気の対比などが行われていたのを思い出して引用したのであります。
組み合わせがビミョーだったでしたね!
従いまして、わたくしがブログにて書いたのはあくまで東欧の作曲家達に抱くの「いま」の日本語における意味であります。
ただ「いま」の言葉が成り立っていることの手前には当然むかしの意味の片鱗が残っている=結果として全然違うものを指すようになったとしても=と思ったので、前述のようなことを書きました。
2006年11月01日 07時53分02秒

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ドヴォルザークやスメタナなどの東欧の作曲家の作品には理屈ぬきで「土の匂い」を感じ、他方、例えばドビュッシーやラヴェルなどのフランス近代の作曲家達の作品には「風や水や、そうした大気が醸す香り」を感じるわたくしです。
ここにおいての「匂い」と「薫り(香り)」は断じて交換しがたい感覚を持ちます。
“血の匂い”という表現ができても“血の薫り(香り)”と言い換えることが出来かねるような、そんな感じです。
「良い匂い」「良い薫り(香り)」という言い方はできる。
「嫌な匂い」と言えても「嫌な薫り(香り)」という言い方には違和感がある…。
「匂い」と「薫り(香り)」という言葉が発する味わいの違いと、それに相応する音楽に思いを馳せています。
そう言えば源氏物語にも「匂宮」と「薫宮」という殿方が登場していました…。
匂い立つ、というと、より積極的にこちらに迫り来るような迫力のある様が感じ取れます。力強い大地や祖国愛に支えられたような音楽にはそういった趣を感じます。
一方「薫り立つ」、と言えば、ふんわりと漂うような、あくまで柔らかな様子で、さりげないものを描写した作品や静寂の中から生まれ出たような音楽にそれを感じます。
自分の感覚をまとめるなら「強さ」には「匂い」を、「繊細さ」には「薫り(香り)」を感じ取っているのかな、という事になりそうです。
作曲家 オペラ∩声楽曲 ピアノ 金管楽器 ホルン