Shigeru Kan-noさん
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開演30分前にいつものように『ヤクルト・ホール』で解説があり、この日も立ち見付きの超満員。プログラムにも書いてはあるのだが、やはりドラマトローグにわざわざ直接言ってもらうとそのインパクトも高まるというもの。フランクフルト・オペラと委嘱の共同制作だけどしかしケルンではこの日が第6回公演で計10回するのは実際の観客の入りが50%を切るのを見ると多すぎるようである。フランクフルトも同じぐらいの分量と思われる。ちなみにラッヘンマンの「マッチ売りの少女」のハンブルク初演の場合は4回のみで打ち切られ、その評判を見てからStuttgartで20回ぐらいに拡大されたと言う。結局のところ安席の観客も平土間で見て良いという事でいつもの大サービスぶり。
このオペラの台本はローマの皇帝の「カリグラ」がテーマになっているが、初演の時点でもう演出が台本に従わないのは如何か?聴衆に間違った印象や筋を植え付けないか?もしそもそもそういう筋ならば台本も初めから現代に設定した方が良くないか?演出のパーデにはそのような疑問が常に湧く。この音楽は叫び声で初まり叫び声で終わって聴衆の注意を惹こうとする。しかし本体の音楽は『ヤクルト・ホール』の解説の通り、グラネールはハンス・ウェルナー・ヘンツェの弟子と言われれば理解は全く難しくない。平面的な無調の旋律・リズムの繰り返し・クライマックスの構築・台本に従って歌う歌手。師匠が片っ端から自分の政治力をフルに生かして昨年のヤン・ミュラー=ヴィーラントの「西側世界の英雄」の場合と同じくドイツの歌劇場からの委嘱を配布しているようだ。
全四幕で二幕と三幕の間が休憩。一幕と二幕、それに三幕と四幕にはそれぞれ間奏曲を置いており工夫の跡はある。しかし独自のアイディアはそこまでで、それ以外の音楽は「ヘンツェ作曲」と虚偽してもばれないほど似通っている。師自身がもう20曲余りのこうしたオペラがあるのに更に同じように極端に金のかかる物が今時必要であろうかというところが本音であろう。オーケストラはヴィオラがなくホルンもない。代わって2本のワーグナーチューバ用いられていた。和音の堆積は師匠に負けないくらい充分にあり、一幕+二幕と三幕+四幕それぞれ一時間づつで正味約2時間の演奏時間。
しかしケルンの歌劇場は現代オペラの委嘱初演にとても積極的だ!最近は毎年である。更にレパートリーとしてヘンツェの旧作なども上演する。上演権料と貸譜料だけで三管編成2時間物は一回150万円。これを遅くとも一年前・難解なときは二年前から練習に入ってその謝礼も随時出る。更に委嘱料・写譜料なども加算され大変な出費のはずである。この頻度はシュトットガルトより勝っているような気がする。特に重工業などの産業はないのだが、これでも予算的に破たんしないのは人口100万を超えた都市の強みであろう。そういう意味でこの町は確実に大都市オペラの役割を果たしているといえるだろう。なおこの演奏はSWR2のFMで来る1月21日にNRWでもH州でもなくてBWとRP州でオン・エアされる。放映権料も何千万という単位であろう。もう一回音だけ聴いてみよう!
菅野茂
作曲家 指揮者 現代音楽 ピアノ 交響曲