Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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6月21日の梯子

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ケルンのオペラの横のベッヒシュタインのピアノ屋ではそれを使ったコンサートを毎週木曜日に音楽家の卵たちに開放しています。5時からの演奏はケルン音大の室内楽クラス。とサクソホーンクラスの共同作業。フランス音楽特集の全7曲は僕のすべて嫌いな曲ばかりなのでできるだけ「聞く」ことにしました。ラヴェルのピアノ・トリオ、フォーレのピアノ・トリオOp.120、同じくピアノ・カルテットOp.15、休みを挟んで、ドビッシーのサクソホーン・ラプソデイーー、ショーソンのポエムOp.25,最後がギョーム・レケウのピアノ・カルテット。このうち第一曲、三曲、五曲目がすべて韓国人で構成。とにかくこの学生数の多さはフィンランドやオーストリアのように国策なのかと疑うほど凄い。第四曲目と最後の六曲目煮一人ずつ中国人かと見られる演奏者。まああの国はもともと人口が多いので学生も増えて当然で自然だ!最後のは主に日本人学生による演奏だったが、チェロの留学生がいないのか中国系と思われる学生を借用。円安の影響か?演奏は問題のない水準。でもこちらは梯子やっているので、終楽章の数分を残して次のコンサートへ退散。

7時半からの音大でのオケのコンサートは指揮科の学生の卒業コンサート。ズート・ウエストファーレン・フィルハーモニーのBプロオケを使った演奏会は入場無料。ちなみにここの学生による指揮科の先生による定期演奏会は有料。こういう企画は誰が指揮するかで入場率が異なる。どうりで今回も55%の入場率。シュトットガルトやウイーンのように指揮科の学生にプロオケを使うのは、学生オケが忙しすぎて調達出来ないことと、コンクールのためのヴィデオ取りのためである。更にプロオケの方が反応が早いので実際の場面がよりよく想定出来るからである。費用は150万ぐらいを学校側が予算から支払うのであろう。ケルンとドルトムント・フランクフルトの指揮科クラスの共同作業となっている。

最初の曲目はチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」!この曲はどこの指揮科の卒業試験でも使うのでもううんざりのプログラム。教えられた通りの指揮とテンポ設定でここにも典型的な優等生が!オケは常任の場合はもっと精度が高いのであろうが、学生の場合は細部を完全にコントロールできないのが常。

二曲目はこれまた韓国人の二人の女性で同じ作曲者で「ロココ・バリエーション」。ショルテイ指揮者コンクールやバンベルク指揮者コンクールで韓国人女性がトップに入るぐらい進出が目覚しい。この夜の指揮も全く威圧感がなくごく自然に無理なく音楽をやって退ける。女性の欠点にありがちな関節のしなやかさはここにはない。棒の振りを見る限りシモーネ・ヤングよりも遥かにうまいと感じる。チェロは楽器自体が更に良ければ全く問題はない。

後半はラヴェルの「マ・メール・ロワ」。荒っぽい。最後はまたあの韓国人女性。重いワーグナーの「タンホイザー序曲」を軽い腕でどう裁くか?結果は細い腕を工夫して壮大な重圧感に見せることにほぼ成功したとしてよい。こうやってドイツの音大からは今日でも半年に約100人余りの指揮者が巣立っていく。毎年出るドイツの演奏家年鑑でも定期公演だけで1500以上の指揮者が登録されている。

帰りは車の置いてある日本文化センターまで徒歩。途中の街のど真ん中の公園では数十匹の小さな野ウサギが出てきて草を食んでいた。今の午後の10時の夕方時はまだ充分明るいがこんなにかわいい野ウサギがこの100万都市にいたんだと感動!日中はいつも誰かがバーベキューしてるが、もちろんそれを取ってそこで丸焼きするではないけれども!

菅野茂

 作曲家 指揮者 現代音楽 ピアノ 交響曲


日付:2007年06月22日

8件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

響子

へぇ・・まちに野ウサギですか・・こんなことからも日本から離れたところにいることが実感できますね・・
ところで・・どこでだったか聞いたことがありましたが・・最近演奏者のコンクールでヨーロッパ以外の地域の出身者が入賞なさることが増えたとか・・現地にいらっしゃってそう思うことありますか?

2007年06月23日 13時47分46秒

>棒の振りを見る限りシモーネ・ヤングよりも遥かにうまいと感じる。

日本では差し詰め”西本智実”か。
冗談はさて置き、確かにコンクールにおいて、韓国人や中国人の入賞者多い。
国を挙げての政策なのでしょうか?
それとも富裕層が増えたからでしょうか?

2007年06月23日 16時06分56秒

Shigeru Kan-no

ドイツのどこの町でもど真ん中にある公園は必ずリスがいますね。でも野ウサギはたまに見掛けるほどで数十匹もゾロゾロ板野は初めてでした。午後10時ごろの夕方になると出てくるようでなんか天国のようでした。

こちらのGVLという演奏家団体にはいるとコンクールを受ける場合其の食費を除くすべて費用の半額が補助されます。例えば日本のコンクールを受ける場合、入っても入らなくとも20万円かかった場合10万円が戻ってきます。こういうとこにも隠れた文化振興策があるのですね。才能のない金持ちだけが出てこないようにする防衛策です。

西本女史の指揮は見たことないけどなんか素人的だとみんな書いていますね。ペテルスブルクに2年しかいなかったならロシア語を10分の一習得しただけで終わるでしょうね。Wienの指揮科でも卒業までに8年かかりますね。ドイツはそれほどかけないのだけどピアノがとても厳しいので相当実力ないと駄目ですね。其の厳しさとは初見・無調・プレスト・弾きうたいを同時にできるくらいです。

韓国も音大が多いのは日本みたいにお嫁さんを作るためと韓国人が行ってたけれどこの多さはただ事じゃないですね。日本みたいに国立は芸大一校じゃなくてどこの地方でもあるようですね。それがかえって良い競争を生んでいるようです。中国も最近そうなってきて上海などにも良い音楽院があるとか?

2007年06月23日 17時10分56秒

西本智実に関しては、2回ほど聴きに行ってます。
昨年、東京芸術劇場で彼女の指揮を目の当たりで、見ましたが協奏曲は一応ソリストを気にしつつ指揮してましたが、シンフォニーは、指揮棒をやや振り回しすぎか。
いわゆる、カルロス・クライバーの指揮のように、指揮棒の打点が定まらない。
素人の私が見ても演奏しづらい。
ある人は「C.クライバーのようだ」と。
それが問題なのになぁ〜

2007年06月23日 17時48分23秒

Shigeru Kan-no

人の真似はいけないですね。最近は指揮界も実力じゃなくてどこでも話題性だけで出てくるでしょう。

クライバーの真似はホーネックやツィルムが良くしてますね。後者はそれでかロクトックのGMD首になったようですが。人の真似をすると本当に後味が悪いので印象も悪くなります。

でも僕は音楽はすべて音楽のみで判断します。レコード会社や雑誌・TV・ラジオがどんなに騒ごうとつまらないものは全く評価しないですね。もちろん老若男女も関係なくほんとに純粋に音だけです。

2007年06月23日 20時45分59秒

photographer_naoko

 マスコミはお金やコネでどうにでも動かすことができ
ますからね。
 あの人達は、耳なんかついてないです。
 儲かればそれで良いのでしょう。

 
 

2007年06月25日 12時16分47秒

マンフレッド・ホーネックは、友人が所沢で聴きに行ったところ、もーC.クライバーの真似で呆れたとか・・・
チラシのコピーも”カルロス・クライバーの再来”
再来じゃなくて只の中身の無いただの真似っこ。
C.クライバーと言えば、皆が喜ぶと思っているのが間違いですね。

2007年06月25日 14時11分37秒

Shigeru Kan-no

マネージメントはどこでもただの儲けるためのアニマルですね。

朝岡氏のようなクライバーの真似を評価する素人ヒョウロンカが居るからですね。そのこと自体が良いそうです。なんか腐ったものに群がる蛆虫のようなものですね。きわめて悪趣味ですねえ。

2007年06月25日 17時15分28秒

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