Shigeru Kan-noさん
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7時半から「月曜日の挨拶」が電子音楽でロビーに流されたが、34分かかるので7時26分に始めたらしい。入った途端アメリカのブライアン・ウォルフが出迎えてくれた。何でクラング・レジーしないのか聞いたらめんどくさいみたいで他人と話していること自体がクラング・レジーらしい。昔の良い加減さは今でも健在だ!こんな物をここでざわざわしながらまともに聞く代物ではないし。
8時からシュトックハウゼンの総集編と言うべきプログラミング。作品1の「コントラプンクテ」は彼の出発点。模範作曲法。奇形作曲家:ルペルト・フーバー指揮のアンサンブル・レッシェルシェ。フランクフルトで彼の講習会で一週間学んだ時は最後には空しさで飽きたもんだが、今回はこの曲の良さが良くわかる。ちなみに自分は練習は無数に作曲者の指揮で見たが、実演のコンサートで聴くのは実は初めて。13分25秒。
次の「少年の歌」は電子音楽中超有名な作品。代名詞のような物でここのラジオでしょっちゅうかかる。いつも2チャンネルで無数に聴いているのでその複雑さが手にとるようにわかるが、コンサートの4チャンネル?で聴くのが初めて。物凄く音の分離がよく、反って単純に理解でした。でもこの「曲」のテクニックの素晴らしさは、彼が数ヶ月ここのスタジオに篭って方輪になるまで作った事、自分も同じ手法でブライアン・ウォルフのアシスタントで作曲科の卒業試験の為に作ったが、これだけの密度を得るのが容易ではないことがつくづくわかる。FM同時生放送の司会によるとこれにはUrfassung:原典版があり、20分かかるとの事。これを人の助言によって13分に切り詰めた結果これほどの知名度になったとの事。どっか、岩城弘之によって散々カットされ作曲者散々怒った外山雄三の「ラプソディー」に似ている。とはいえ自分の例の電子音楽も13分から12分にカットできていない。やはり人の意見を入れたほうが良いのであろう。「少年の歌」は何時かけても演奏時間が13分とあたりまえだが!電子音楽はとにかく結局一曲も作らなかったメシアンが進めるくらいに、将来専門的になるとならないざるにかかわらず重要である。これを経験した後の器楽曲はいかに電子音楽が和声楽や対位法と同等の重要度で語られるのかがよくわかる。
3番目の「ツァイトマッセ」は知名度の割に自分は傑作とは思っていない。あの「グルッペン」の前哨戦みたいな作品で、テンポの独立性をテーマとしているが、連譜などの複雑なリズムを多用するのでその効果がちっとも見えてこない。同じようにフランクフルトで作曲者から直接学んだ作品。いつもプロ−ベだけで初めてコンサートで聴くが未だに好きになれない。
4番目は「7つの日々から」“Es”。言葉だけの楽譜の即興音楽。昔ワイマールのアンサンブルがシュトットガルトにきた時聴いたが、もちろんケージみたいに演奏のたびに音が変わる曲。アンサンブルの中にエレキ・アコーディオンが入っていて面白い音を出していたのは興味深かった。でもあくまでも即興音楽。もう二度とないし、楽譜も無いのでどこがこうのああのという議論は出来ないのがこの曲の運命。証拠が無いから?
休みを置いて中期の傑作「シュティンムンク」と並ぶ「マントラ」。両者は同じ規模の名作である。昔から何回か生で聞いてきたが、今回の新発見はジャズの要素が相当入っていること。70分の暗闇の修行は慣れたとはいえやはりかなりきつい。おかげで自分のソーラー時計が動かなくなったのに全く気付かなかった。とにかくドイツは電気が暗いのがとても困る。時計が見えないからだ。止まったおかげで40分遅れたのに気がつかないで、次のコンサートに行って、結局は20分遅れになってしまった。
最後の曲はクラングから7時間目「バランス」である。全体の演奏時間が30分なので最後の10分しか聴かなかったことになる。まあ後でもラジオでやるからいいかと思ったのだがそうは行かないらしい。遅く着たので一番最後列の二人のシュトックハウゼンの遺族である未亡人達の後ろに座らされた。暗闇では二人は両方とも趣味の悪いメガネをかけている。こういう時しか絶対見れない新発見!本来自分たちのために書かれたらしく、演奏法がどうのこうのとお互いにささやき合っている。こんなところにも競争がある。バスクラリネットとイングリッシュホルン、フルートという曲地味な編成は作曲者が晩年にはとうとう枯れてしまったのかなあとおもわせるが、曲自体は明るいいつもの園芸音楽である。最後に3人は柔道か相撲の試合の終了のようにお互いに礼をして衝立に隠れて終る。このオペラじみたパフォーマンスだけはラジオで見る事が出来ない。残念だった!
菅野茂
作曲家 指揮者 現代音楽 ピアノ 交響曲