Shigeru Kan-noさん
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我々は現代音楽の作曲をしている。それが何の役に立つかというとハッブル望遠鏡のような役に立つ。世の中の謎を精神面から探求しているのだ。結局その国の必要経費なのさ!
2010年04月30日 17時51分58秒
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今年は同じ日にケルン・トリエンナーレが始まるので、いつもの年のようにヴィッテンもコンサートは一回に絞った。
3時からの開始で、そのヨハニス教会を見つけるのが一苦労。開演ギリギリにくたくたになり会場に突入。
オルガンと合唱の演奏で当初の予定にあったエデュアルド・モグイリュアンスキーの曲は演奏不可能なのか難しいのか作品が間に合わなかったのか中止。結局が残りの3ッ曲で演奏され賞味演奏時間は45に満たないくらいだった。
第1曲めのギアンルカ・ウリヴェリのオルガン曲は明らかに送風機などに細工をして不安定音から始まる。どうもモーターをつけたり切ったりしているらしく、これをやるとモーターが壊れるかも知れないとオルガンの紙屋君に聞いたことがあり、自分ではもうやるのはやめた。また鍵盤を4分の1だけ押して音程を負担低にする奏法もあったが、これもオルガンによりけりで、最新型のものはぜんぜんできないことが多い。最後にわかったのだがパイプにはプレペアードしているらしく、演奏後にその紙らしきものを取っていた。20分弱の演奏だった。
次のヘルツキーの新作合唱曲は何時まで経ってもヘルツキーはヘルツキー。アノ合唱曲「吸血鬼」の初演から変わらず彼女の持てる語法を最大限発揮して独特の音楽を構成していた。もう80歳を超えたディーター・シュネーベル後の最高のポスト・声楽特殊奏法作曲家としての最有力候補であろう。10分弱の演奏。
最後のエリック・オニャのオルガンの作品はクラングだけの積み重ねだけにある。これだと自分でも散々即興したので珍しくともなんとも無いが、このプログラム上では寧ろプログラムの最初の方にすべきだったのであろう。でもプレペアードの都合でがかなわなかったのが実情であろう。オートバイの走る音も入る10分ぐらいの演奏。
人から聞いた話だが世界最高のオルガニストと教会音楽家が集まっているとされるシュトットガルト音大のベルンハルト・ハースの演奏。彼の演奏はいつものしがっみ面での即興をケルンのフィルハーモニーで聞いたことがあるが、何しろ一曲だけなので良くは知らない。今回のコンサートでも教会のオルガンは上段にあり客席からはぜんぜん見えないのでどれだけ難しいか全然伝わってこないので、あたかもラジオか電子音楽をただ聴いているような錯覚に陥って落ち着きが無くなる。
菅野茂
作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 交響曲