Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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191. ボンの「街の交響曲」と「アイーダ」、6月20日

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16時から始まるボンのクラング・フェストの後半。中心の何時も催し物に開けているベートーヴェンの像がある広場でアイヴスの「ライフ・パルス・前奏曲」から始まる。どうもこの曲はあの例の数千人の演奏家が必要な未完成の「宇宙交響曲」に似ていると思ったらズバリその作品らしい。これはエトヴェシュの指揮でケルン音大の打楽器グループでFMラジオで何回か聴いている45分の断片的作品だが今回は指揮者なしで41分で終了。各7つのアンサンブル・ユニットが合えばよいのであってその総合的なクラングはどうでも良いらしい。後半から各アンサンブルが行進して移動する。広場なのでベンチは銀行が提供したもの以外は立ち見。水道局が何時ものように水をコップでサービスしてくれる。

次のウォルフガング・ミッテラーの作品はそれに混声合唱が2つ、吹奏楽団が2つ。バグパイプ合奏団が一つ、ピッコロの鼓笛隊が一つ、7人のソリの打楽器奏者、6チャンネルの電子音響約で70分かかる作品。総勢200名ぐらいになるので打楽器以外はアマチュア。ストップウォッチで時間を合わせて自分の時間に来たらクラングのアインザッツを入れる。クラングそのものは原則シュトックハウゼンが出した要素と同じものである。スピーカーから出るべ−ト―ヴェンを素材にした電子音響と固定された7つの打楽器セット以外は行進が可能なので常に移動し動き回る。特にコーラスが場所と交換するときの叫び声は面白い。吹奏楽や鼓笛隊・バグパイプ合奏の通常のレパートリーも指揮者とアシスタントのアインザッツで吹き込む。もちろん種類の違った音楽をコラージュ風に同時に流すので結果的にはアイヴスと同じである。その交響曲に行進曲を入れた先駆者のグスタフ・マーラーが彼の第三交響曲をヨーロッパに持ち帰ったのが良く解かる。

その後に警察は市内の交通を一時止めてミュンスター広場からライン川河畔の昔の税関の場所に移動行進。ボン大学の中心の中庭を通っていく。曲はイタリア系アメリカ人のアルヴィン・クーラン。聴衆はその後から付いていく同じコラージュ手法。予定では35分とあるが約10分で終了。「プロセッション」。

その次ぎは同じ作曲家の「マリティーム・ライツ・ボン」。約30分の予定だが早くついたのですぐ演奏を始める。まずすべての演奏者が2隻の船の屋上に乗り込む。先頭からパグパイプ・鼓笛隊・さらに増強された太鼓隊で指揮者3人。船と船の間の船着場では作曲者がキーボードを弾いて総指揮。ライヴエレクトロニクスも行う。更に後ろの二隻目の船の屋上には今まで吹いてた2つの吹奏楽の管だけと打楽器だけに更に太鼓隊が増強されて、2つに分かれそれぞれに指揮者が付く。これで船が向いているコブレンツに行ってさようならとはならないで、後半2隻の船はそれぞれ演奏者を演奏したまま船着場を交換して移動する。観光用の大きな客船なので非常に大がかりだがシュトックハウゼンのボンで中止になったたった15分の演奏のために4機必要な「ヘリコプター・クァルテット」よりは安くつきそうだ。言うまでもなく「空間音楽」の一種。よく考えて金のない街の演奏条件を満たし更なる観光資源の創造に寄与している。http://www.bonnhoeren.de/_2014/festival-bonn-hoere...

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2014年06月21日

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このブログ(日記)へのコメント

Shigeru Kan-no

予定よりも早く終わったので大学の中庭を散歩。向こうから故ウォルフガングにバイロイトを追い出されたままの有名人のニーケ・ワーグナーが一人で寂しく歩いてくる。9月のベートーヴェン・フェストの新インテンダンㇳだ!

それで30分ほどしてからすぐ近くのオペラハウスに入る。「アイーダ」だがどこでもやっているので特に見たくはなく、マジで見たのはウィーンのスコア席での数回とシュトットガルトで仮装行列に加わった時のタダ券でサーカス団から借りた本物の像や大蛇やキリンが出て来る体育館でやったよその客演のスペクタクルだけ。今回はオペラはどうでも良くただボンのクラングフェストに交通費を浮かして来たいがために買ったチケット。

そのためかハウスの中は相当ガラガラ。ヒルスドルフの演出は期待していないが地元の売り出し趣向のライン川の氾濫のスライドから始まる。http://www.theater-bonn.de/galerie/aida-video/?tx_...
中幕から始まり。以外と余分な予算を使わないで工夫する美術。アイーダ役は本物の黒人。無難に歌えるがジェシー・ノーマンのような巨大な声ではない。ラダメスの出だしは籠るが徐々に声が開いてくる。歌手やコーラスは良く客席に入ってきて歌うが、オケと声が良く分離されるので聴きやすいしそれだけ演出が大がかりになるが予算はたいしたかからない。真っ黒く塗った子供たちから上演中紙も配られるがこのオペラの進行に付いて書いてあるらしいが上演中なので余り見ない。

2014年06月21日 19時19分00秒

Shigeru Kan-no

でどういうわけか第二幕の第二場の前で聴衆が全部ロビーに追い出される。舞台転換らしいが凄く大がかりらしい。見ているとオケも全部出してピットを上げてコンチェルタント風に設定する。オケはファンファーレ隊を残して部隊の奥で伴奏。踊りと演技はファンファーレ隊の脇で客席ではコーラスとアイーダトランペットが歌う。音響の分離が凄く良い。オケも弦がぴったり合って細かいパッセージなんかはウィーンフィルよりも上手く演奏している。

でまた追い出されて第三幕以降はオケがまた元のピットに戻る。特出は最後の地下牢で舞台を上げて地下で演技させること。当たり前の舞台機能だがそれを万遍なく使うことによって無駄な予算を徹底的に削りできるものだけで演出の効果に上手く成功している。

2014年06月21日 19時21分11秒

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