Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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195. キタエンコ・ギュルツニッヒの「薔薇の騎士」組曲、8月28日、フィルハーモニー

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R・シュトラウスの生誕150年の後半の新シーズン。常任のステンツがオランダ放送に転出してもういないので、名誉指揮者のキタエンコを借りだして今季は4回のコンサートを持っている。その第一回目。

「薔薇の騎士」はオペラ全曲上演しか見たことはない。ウィーンでいきなり始めて行ったのがユリ・コウト指揮の本番舞台上演。あまりにも唐突で初めてだったので立ち見で長くて2幕まで見て3幕は退散したの覚えている。しかし次の「椿姫」から全部見るようになった。

ウィーンでは「椿姫」などが何らかの原因でキャンセルした時にその代演としてよく「薔薇の騎士」をどんと持って来る。忙しいし金がないから何も練習してないのだけれどもどんな指揮や歌手が来ても最初から完璧にやり遂げる。練習しないとできないドイツのオケとは全く逆である。あそこに1年いると当時のありとあやゆる可能な組み合わせの歌手と指揮者の「薔薇の騎士」に接することができる。マーシャリンの役はウィーンでは常時数人は滞在していて何時でもチャンスを狙っているらしい。

その後もシュトットガルトやケルンで上演に接する機会があったが、どこでも普通で上手いけれどもそれだけの練習を積んでいるのは当たり前である。プレミエでなくとも指揮者が代わっただけで何時もGPで全曲を1回は通すぐらいの念の入れようだ。

キタエンコの指揮はロシアの暗くて冷たい音のそれで、最初のテンポがゆっくりなので管弦楽が燃え立たないさっぱりした音楽。余り浮気しているとは思えない場面になってしまった。曲はオペラの順序通りに行く30分の第何番目かの組曲であるが、オケの夏休み明けというので音が硬質で合わないので固い。最後の3重唱でティンパニがドミナントから出て来るのは編曲の失敗であろう。変ニ長調のトニカに入って浄化された気分がしない。アルプス風のホルンも強奏しないので管弦楽に埋没し分離に乏しいが、最後は例のオックス男爵の何時ものどんちゃん騒ぎのワルツで終わる。

帰りはWDRの放送局に回って来月のFM放送のプログラムを貰ってきた。しかしそのまま電車に乗らないで直接ホイマルクトに歩いて行った。前日のTVにあそこの広場の最近新しく敷き詰めた長方形の敷石はすべて安いインドから輸入されているらしく、奴隷として売られた子供たちによって作られるドキュメントを見たからだ。それを輸入しているボンの会社はそういう事実は全くないというユネスコの保証書を見せてくれたが、ユネスコに直接問い合わせてみるとそういう保証書は全く発行していないということで、この取材で全くの偽物だということが発覚した。儲けたい会社の不正はどこでも同じだ!

取材された現地の子供は奴隷として学校に行かないどころか、賃金も貰えなく単に食事を与えられているだけだった。非常に危険な仕事しているので平均寿命も40歳前後と短いらしい。そうやって器用に長方形に割った敷石を詰めた広場に、何も知らない人々は噛んだガムやハンバーガーの食った残りなどのゴミを散らかしている。

他のインド特集の番組は臓器市場。生活が貧しくてやむなく自分の腎臓を売るはめになる村の女性たちの村の物語。それを受け取るカナダ人も長年の透析の辛さから5000ユーロで買いとってしまう事実。それで双方ともに経済的な利益をもたらすが、腎臓を売った女性はその痛みの後遺症に苦しむ様子が克明にドキュメントされていた。

それを見終わってからいつもの払下げの楽譜の買出しに市の中央図書館に行く。そのあとでR・シュトラウスの「町人貴族」とバレエの「泡立ちクリーム」のスコアを注文してデュッセルドルフにアイス食べに行った!

http://www.koelner-philharmonie.de/veranstaltung/1...

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2014年08月30日

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