Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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274. ルックス・エテルナとドイツレクイエム 

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まず初めに7時から解説がある。どうしてもしゃべりたい指揮者が何時ものように出て来て同じ曲の3度目の説明をやる。1日目は勇気のある大胆な解説、2日目はより具体的な解説、3日目で普通の解説に落ち着いたらしい。

まず当然プログラミングの説明からやらせられる。ここではドラマトゥロギーの一部として捉えられるらしい。どうしてリゲティの「永遠の光」とブラームスの「ドイツレクイエム」を組み合わせるのか、何時も必ずその理由を聞かれる。リゲティが1966年の作、ブラームスがそれよりも約100年前の作品、ここでなんでブックスフーデやモーツァルト、バッハでないのか問われる。

リゲティはケルンに住んでいて電子音楽の仕事をシュトックハウゼンとしていた。ここの聴衆は老人が非常に多いがウイーンと違って凄く現代音楽の音を聴くのに慣れている。この組み合わせのほうが遥かにボケ防止にフレッシュである。一方ブラームスは通算5回ぐらいギュルツニッヒのオケに客演指揮者として呼ばれていて自作を指揮していて凄く関係が深い。ベルリオーズ、ワーグナー、ブラームス、マーラー、R.シュトラウスなどを一括して客演指揮者に据えた楽団はドイツ語圏でもそうめったにいるものではない。

20分で指揮者はバナナを食ってエスレッソを飲む為に出て行った。本番のコンサートの体力が持たないらしい。

実は「永遠の光」もレクイエム通常文の一部である。リゲティはこのほかに正式にレクイエムも書いているが、これと通常文を全く使っていないドイツ・レクイエムを組み合わせることによって異なる意味をなさせたのであろう。音例として「ルックス・エテルナ」と同時期その1年後に作曲された「ロンターノ」の頭を聴く。

本番はスコラ・ハイデルベルクだけが16人だけで歌う。この曲は昔シュトットガルトの学生時代に北ドイツ放送合唱団の常任指揮者でよくカラヤンと仕事をしたヘルムート・フランツの棒で歌ったことがあるが、テンポを維持・確認するのに非常に難しい作品なので指揮者は全部口で1234と拍子を取った。今回は楽譜通りで最後の7小節の全休符もすべて指揮者が空降りする。10分09秒。拍手の休みなしにすぐブラームスへ。

この曲は2・3年前にサラステがWDRでここで全曲やっているが昼の無料のプローベで後半の半分だけ聴いただけだが、昔からリリングや東ドイツのプロ・コーラスなどと振ったことがあるので良く知っている。オケが小さく11、10、8,6,4。11なのは一人欠席したのか?コアはオケの中で正面から聴くとかき消されるので、普通の客席に座るように言われたがあえて拒否してオケの後ろに座る。ここだとコアが完全に聴こえる。またコントラファゴットとオルゲルは入っているが小さいオケでコアはかき消されない。

指揮者の言う通りリゲティ歌わなくともこのコーラスがすごい。シュトットガルトのゲッヒンガー・カントライ並みである。昔ウィーンの典型的なアマチュアのジングフェラインに昔入るように言われてもドイツに引っ越すので断ったが、カラヤンが当時の常任指揮でも、さすがにウイーン国立歌劇場でもドイツやスロバキアから良くコーラス借りてくるように、やはりドイツのコーラスのほうが実力は遥かに上である。多分入団はシュトットガルトの様に音大の声楽教育を受けたものだけに限っていると思われ、単に美しいだけではなく良く出て伸びる声である。ハープは増強されて2台。9分30秒。

3拍子の葬送行進曲も合唱の頂点への伸びが凄い、オケも釣られたのか音が十分に出ている。中間部も美しい。アレグロは圧倒的な迫力。13分12秒。

次は古楽でもないのにパウケンにドッペルヴァ―ベルをさせる。アーノンクールのモーツァルト以来だ。フーガは速い。8分28秒。

後半からベートーヴェンのミサ・ソレムニスと比べて遥かに少ない独唱が出てくる。男声は問題なしで4分48秒。

ソプラノは膜が欠けられたような抑えた地味な声から出発したがヴィブラートがやらしくかかりすぎる。6分27秒。

リリングが言ってたブラームスの「怒りの日」。最初からテンポが古楽の指揮者の様に速い。続くアレグロもフーガも速め。金管も劇的に良く出た指揮だがフランス風なホルンの強奏はない。オルゲルのペダルが壮大になっている。9分38秒。

終曲も速いのでレクイエムとしては落ち着かないで合唱団も十分に鳴らしきれない。しかしブラームスのゴミのような断片の組み合わせは常なる有機物を産み続けている。オーボエの出は何時も硬いまま。オルゲル・プンクトは常に壮大。それで3日目の演奏はかけ込みで終わったような結末。8分25秒。

こんなに短くていいのか計59分51秒!

S. Matthews, K. Stražanac, Schola Heidelberg, W. Nußbaum, Chor des Bach-Vereins Köln, T. Neuhoff, Gürzenich-Orchester Köln, F.-X. Roth: Brahms, Ligeti
Kölner Philharmonie

Sally Matthews Sopran
Krešimir Stražanac Bariton

Schola Heidelberg
Walter Nußbaum Einstudierung

Chor des Bach-Vereins Köln
Thomas Neuhoff Einstudierung

Gürzenich-Orchester Köln
François-Xavier Roth Dirigent

György Ligeti
Lux aeterna (1966)
für 16-stimmigen gemischten Chor

Johannes Brahms
Ein deutsches Requiem nach Worten der heiligen Schrift op. 45 (1865–68)
für Sopran, Bariton, gemischten Chor und Orchester

keine Pause | Ende gegen 21:30
19:00 Uhr, Empore : Einführung in das Konzert
Eintritt nur mit gültiger Konzertkarte


Website des Veranstalters:
Gürzenich-Orchester Köln

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2016年11月27日

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