Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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318. WDRオケ現代音楽定期「ディアローグ」

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ミュラーユ、12月1日

このモノローグ・ディアローグをテーマにしたコンサートも続けて2日目でちょっとした小さな現代音楽祭になっている。

1時間前の作曲者による解説は昨日と違ってミュラーユだけ出て来た。他の作曲家はもう死んでいるからである。「リフレクション・レフレ・反映」IIIの初演でこのチクルスの最終曲であると思われる。

まずは音例から、121小節の練習風景。カンブルランもシュトットガルトのオペラを辞めるのでSWR時代に戻ったようで気が楽らしい。作曲者に若いときなぜアラビア語の学科に入ったか聞いてみるが、単なる興味本位で今回の曲には関係ない。そのあとでコンセルヴァトワールで12音やケージの偶然性を知り音響の可能性やミュージーク・スペタクル、アナリーゼ、音色とハーモニーを追求したらしい。まあー、普通と言えば普通で、死んで久しいグリセイと同じ世代でアミと並んでスペクトル派に入れられるポスト・メシアンやブーレーズに入れられるグループは、ロシアのポスト・ショスタコーヴィッチであるシュシットケ、グバイトリーナ、シチドリンに似ている古い不毛の世代の代表格。

2013年にこのリフレクションIとII:鏡の二重写しはここで始まっているが聴いたという記憶はほとんど残っていない。何時ものようにドビッシーの夜想曲や前奏曲第一巻、スクリヤービン、デュッカら他の作品が基礎にあるらしいが、音色旋律やポリフォニーはシェーンベルクのを参考にしたらしい。特にドビッシーの「海」の16人のチェロは話題になるがここでもそれに言及。さらに自分の立場を音例で表現。それをすべてTVカメラで撮っている

同僚のグリセイはベルリンで会ったとか?微分音とか正確なオーケストレーションが特徴的とか、皆当時は自分の技術の向上のために勉強した普通の思い出話。

コンサート・マスターが珍しく女で、何時ものように東洋人のトラがいっぱい入っているが、普通の音合わせの後に第三オーボエが4分の1音低く音を合わせ別のグループに分配する。弦は12,12,6,6,6でトロンボーンのペダルトーンがコンバスと一緒に吹く。ストラヴィンスキー風の木管の動き、メシアン風の和音の拘束、オーソドックスに聴こえるのでノーノのディオティマをも思い出す。更にトロンボーンチューバのペダルトーンが目立つ。やはりいつもの通りアカデミックで安全圏作曲法に準じる。この1億円を超える年収のおだやか作曲家にしては安っぽく見える。弦の果てることのない複雑な波はラヴェルの「鏡」のオーケストレーションを思い出す。第三楽章はクラスターで始まり、おとなしく構成される。さらに波のクラスターが来て中間のちょっとしたエピソードが覆い隠される。25分という予定だが30分越している。

グリセイの「ドリーヴ」はブーレーズのそれと同じ名前。メシアンの大曲のように13人のソリストが指揮者の前に並ぶ延べ事実上の4管編成。各楽器1人だがコンバスだけ2人。サックスとアコーディオンのソリストもいる。トランペット4、ハープが無しの打楽器6名。最初A音の音合わせから始まりそのまま曲に入っていく。コンセルヴァトワールの前ドイツの小さな多い中のトロッシンゲン音大にいただけあって意外と大胆な音楽法。一旦静まり徐々にスペクトル的発展が始まる。いつもの音色のパルティータである。一種の空間音楽だが舞台の上だけでシュトックハウゼンの「グルッペン」の完全に分離した空間音楽とは違う。途中で終わったような長い休止があり大胆。トランザクション・クラング。ソリストだけの音楽の波。太鼓とコンバスのピチカート・グリッサンドとアッチェレランドの組み合わせと、2つのコンバスのスル・ポンテチェロとグリッサンドの組み合わせ。予定の26分を越し30分でも足りなくて40分はかかっている。

休憩の後のB・A・ツィンマーマンのセッティングに時間がかかりすぎ客がみんな入ってきてる。昔20年以上前にシュトットガルトで聴いたことがあるが、すべての楽器はばらされてオケの中に埋没していて、伴奏は4管か5管編成だったと思われる。バリトンサックストギターがツインマーマンの特徴、ティンパニは3人で12個必要。打楽器総勢15名。第一稿の初演はWDR、第二稿がシュトットガルトのSDRで1965年。今日のはWDRでまだやっていない第二稿。グリセイと同じ舞台上の空間音楽。ソリストは昔シュトットガルトでやったことがあるので暗譜で持ってくる。昨日のめったに弾かないモノローグは楽譜見てたがかなりの違いがあるらしい。3人のティンパニの扱いはあのオペラ「兵士たち」に似ている。フルートのトレモロは「ロア・ウブ」を連想させる。木管楽器だけのクラスター、ピアノ打楽器的なリズムだけの部分。バッハのカンタータは聴きとれなくモーツァルトのニ短調の協奏曲が出てくる。それでも今時でも途中で出て行く聴衆はいる。

昨日と同じ時間に終わったが、急行の電車に乗り遅れ各駅停車にのったので遅く自宅に着く。

01.12.2017 Freitag 20:00 Uhr
Musik der Zeit - Dialoge.
GrauSchumacher Piano Duo, WDR Sinfonieorchester Köln, S. Cambreling, , M. Struck-Schloen: Grisey, Murail, Zimmermann
Kölner Philharmonie

GrauSchumacher Piano Duo
Götz Schumacher Klavier
Andreas Grau Klavier


WDR Sinfonieorchester Köln
Sylvain Cambreling Dirigent

Michael Struck-Schloen Moderation

Musik der Zeit - Dialoge

Tristan Murail
Reflections / Reflets I-III (2013–17)
für Orchester

Uraufführung des kompletten Zyklus

Gérard Grisey
Dérives (1973–74)
für zwei Orchestergruppen

Pause

Bernd Alois Zimmermann
Dialoge (1965)
Konzert für zwei Klaviere und großes Orchester, 2. Fassung

Pause gegen 21:10 | Ende gegen 22:00

Das Konzert im Radio: WDR live und im Webstream unter https://www1.wdr.de/mediathek/video/klangkoerper/s...
19:00 Uhr, Konzertsaal : Einführung in das Konzert mit Tristan Murail

Website des Veranstalters:
Westdeutscher Rundfunk Köln

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2017年12月02日

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このブログ(日記)へのコメント

Shigeru Kan-no

SWRも同じ時間帯で違う奏者でB・A・ツイマーマンの同じ曲生中継してるラッシュ状態!                             

20.03


Dolby Digital 5.1

SWR2 Abendkonzert - LIVE

SWR Symphonieorchester

Dolby Digital 5.1...

Bugallo-Williams Piano Duo
Leitung: Omer Meir Wellber
Claude Debussy:
Prélude à l’après-midi d’un faune, Fantasie für Orchester L86
Bernd Alois Zimmermann:
Dialoge, Konzert für 2 Klaviere und Orchester
Claude Debussy:
Jeux, Poème dansé für Orchester
Franz Schubert:
Sinfonie Nr. 3 D-Dur D 200
(Liveübertragung aus der Stuttgarter Liederhalle).

2017年12月12日 18時26分03秒

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