Shigeru Kan-noさん
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映像と音楽を学ぶ人へのアート・スタディーズ 単行本 – 2008/3 芸術メディア研究会編
これは読んでからもう4年が経とうとしている。いわゆる現代の総合芸術と言われる問題の整理と新たな発展を展望している論文集の集まりである。
自分は本来パフォーマンス・アーティストではないが、最近この手法はオペラや演劇までに広まり、音楽や筋以外に毎回主に視覚的な方法で見せられているので無視できない時代に入ったことを悟らせられる。
項目は大きく「写真」、「映画」、「音楽」、そしてインターネットなどが入り込むマルチメディアまで入って来るが、この本が出版された時期はまだ2005年であるから今年2018年の預言の書のような役割を果たしている。
その結果、どう具体的に実現したかと言うと余りパフォーマンスなどではなくて直接毎晩日替わりで上演されている通常の演劇やオペラに取り入れられるのが多くなってここで重い腰を上げて見た結果次第である。筋や音楽はそのままでも台本の読み替えによって設定か180度変わる演出が現代では主流であり流行である。もちろん機械的や電気的な手段を通さなくとも素手で嬰を掻いたり文字を書くことは既に頻繁に行われている。
写真は主に舞台背景として良く使われている昔で言う幻灯機みたいなもので設定を安易に素早く変えることができる。ただ舞台の進行に従って動かないので舞台美術段階止まりで、それをしょっちゅう替えるかいっそのことフィルムの一場面として取り込まれるかの運命にある。
映像は映画としてベルクの「ルル」でオペラの中に取り入れられたのが最初ではなかろうか?特に第三幕は未完成で本来のフリードリッヒ・ツェルハの完成版を著作権の理由から使いたがらない上演が多く、休憩と共にそこにオペラ映画としてボンでまとめて「上映」してしまった記憶が思い出される。それも当時の白黒映画ではなくてその演出のためにわざわざ撮った映像を使うことが多くなったが、長い再演が多くなると歌手そのものが交代して映像と噛み合うことが無くなってしまう。
最近は無声映画のライブ演奏が多くて、有声の映画でもわざわざ高い生オケを出してきて上映するパターンが多くなってきている。今年のボン大学でも例年のようにソロかソリの恒例の生演奏での無声映画大会が開催されるであろう。ほとんどすべては即興なので上演の毎に音楽は変わるがそういう専門の即興音楽家がドイツにたくさん生息していることにも注目すべきである。主にピアノであるが一番多いのがヴァイオリンの持ち替えで、次に多いのがフルートとか打楽器であろうが二重同時演奏も自由は少なくなるが可能ではある。
その音楽部門であるが、河合明がケージの偶然性や不確定性から始まって集団即興へと向かう筋道を立てているが、実際に毎晩の常打ちに使われるのは無声映画の上演であろう。次の環境音楽の環境音は音楽の無い演劇の効果音と同じ種類で昔から既に使われているが、ジャズなどの即興音楽そのものは毎回変わるのでここでは書評の対象とはできない。そう書いても、普通は映像が無いし、次の上演は違うので誰も確認できないためである。もちろんこれは生を原則としている。CDで固めてもTakeで違うし音楽を掴みようがない。昔からあるライブの音楽映画もここでは言及できない。
最後にマルチメディアであろうが、結局行き着いたのはインターネットであることになってしまったらしい。ユーチューブでいろんな音楽の素材を呼び出しそれを組み合わせることによって新しい音楽を構成することが可能だからである。まとめてマルチ録音もできるが、映像の場合はすべての画像を一緒にするのが難しく、それぞれの画像の数だけスクリーンに出してバイロイトのシュリンゲンズィーフの「パルシファル」のようにオペラの中で同時上映するしかない。
いずれにせよこの本は当時の芸術・メディアの展望途中論と言う領域を出ないと思われる。
作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲