Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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K-452. NHK交響楽団 Music Tomorrow 2024

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K-452. NHK交響楽団 Music Tomorrow 2024
2024年5月28日[火]19:00 東京オペラシティ コンサートホール(東京)
* 18:30 尾高賞授賞式とプレトーク
https://www.nhkso.or.jp/concert/20240528.html?pdat...
湯浅譲二《哀歌エレジィ―for my wife, Reiko―》(2023)
 打楽器ハープピアノ、弦楽オーケストラのための
エトヴェシュ《マレーヴィチを読む》(2018)[日本初演]
エトヴェシュ《ハープ協奏曲》*1(2023)[日本初演]
グザヴィエ・ドゥ・メストレ *1(ハープ) ペーター・ルンデル(指揮) NHK交響楽団

湯浅譲二というと我々の世代は大河ドラマが親しい。その音楽はというと硬派に属し以外とっつきにくいものだった。最近楽譜を見るとラッヘンマンとは違ったクセナキスに近い建築学的な構造主義が見て取れる。それが空間的に響くか否かはオーケストラの配置いかんにかかってはいるが?その彼ももはや去年の小澤征爾と同じく車椅子に座って舞台に出て来た。インタビューはなかった。今回はペーター・エトヴェシュが死んだので彼の作品をその弟子のペーター・ルンデルが指揮することとなった。1983年からアンサンブル・モデルンで知り合ったらしい。エトヴェシュは生前良く指揮の講習会をやって弟子の経済的な面倒の見がすごくよかった。自分は見てもらったことはないがオブザーバーとして彼のクラスは何度も出席した。凄くわかりやすい説明で印象に残っている。ラッヘンマンのゼミでの若手の作曲家で彼の「チャイニーズ・オペラ」を取り上げてアナリーゼしたのでそのころから作曲家としての名前を覚えて、表題的音楽しか書けないことを指揮者は解説していた。

その「マレーヴィッチを読む」現代では珍しいハモンド・オルガンが出てくる。ゴングはチャイニーズオペラから出てくる。更にチェンバロンもオンドマルトノと同じく現代のオーケストラの楽器として浸透しているとは言えない。弦楽合奏はポーランド楽派を思わせ、N響にしてはやたらと弦が力強い。弦と打楽器が強すぎて木管があまり聴こえては来ない。かなり長時間のハモンド・オルガンのクラスター。チャイニーズゴングが極彩色で始終「トゥーランドット」のように鳴り響く。リズムを基本としたゼクエンツがクラスターで上に上がっていく。かなり派手に響くオスティナート。雅楽ののような和音。9分。第二楽章は楽器の組み合わせによるパッセージの多様性。ハモンド・オルガンで無調な宇宙を表現する。クラスターでもいろんな風に加工して変奏する余地を与える。頂点で集まる和音がのそれである。これまで現在でできることはすべてやってのけるような作品。7分。

湯浅作品。悲歌。葬送行進曲。やはり力強い弦。昔の大河ドラマの音が残っているのは懐かしい。弦は分割されないでオクターブまでユニゾンで鳴る。昔から慣れ親しんだ和音。当時は何時もそう書かれた音。マーラーの10番のような寂しさ。12分。

エトヴェシュの「ハープ協奏曲」。メストレはケルンのフィルハーモニーが最後だった。マリンバやアコーディオン・サキソホーンなどと同じくハープのレパートリーがないので現代音楽に積極的だ。カデンツァから始まる。東洋調のペンタトニック。ボディを関節で打つ。ここでハープと言う楽器は調性音楽しか弾けないことを暴露する。その無調オケとの混合はかなりの違和感を醸し出す。ハープのせっかくの調性も強力な無調オケが片っ端から潰しにかかる。ここで日本のプロオケも日本代表のサッカーチームのように確実にレベルが上がっているらしいことを発見。とにかくハープを無調処理する方法が見当たらない。10分で第一楽章は終わりハープを微分音で調律する。ホルンもそれに応じで微分音で4本それぞれに重ねる。カデンツァとクラスターによる伴奏は今自分も書いている作品のところだ。10分。アタッカで終楽章。リズミックにトランペットの非常に高い音の連続。カデンツァは必ず出てくる。5分。

最後はミラーユの幻想即興曲のピアノ協奏曲。点とピアノ、それが次第に繋がる。エトヴェシュの先に2作品にティンパニ入れてないがこの作品も入ってない。メシアンあたりからティンパニはフランスの作曲家に嫌われる傾向がある。構成はクラシカルに響く。日本だと西村朗。コンバスのスル・ポンテチェロとスル・タトの違いがちっとも聴こえない。3管編成に14型を充てるようになったN響。どうしても曲全体がエトヴェシュよりも保守的に聴こえる。カオスになるがあくまでも和音にこだわる。ストラヴィンスキーのフラジェオレット。点のピアノによる再現部はその西村昭の第二交響曲を思わす保守的なもの。サンダーシートのトレモロ・ドローン。メシアンの音の房。カデンツァとブーレーズの「ノータシオン」のリズム。26分。アンコールは自分が巷で弾いてる曲と同じ曲。結局今自分も同じ音質の曲を書いている。先のカデンツァも含めて自分のほうが水準上かもしれないと自信が付く?会場はほぼ満員でチケットさえ安くなればどこでも会場がほぼ埋まる証である。

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2024年05月30日

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