まおさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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声の創造

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新しい生徒さんのレッスンをしました。

色々な先生について一生懸命やっている生徒さんなので、是非サポートしたい!そんな気持ちになりました。

ご本人から発声についてお悩みと伺っていたのですが、声を聴いてなるほど。

どうやら今まで基礎をやってきていない様子。基礎より先に大曲を覚えて(暗譜したということ)きたという感じでした。

元々の声質は魅力的なものがあり、ご本人も大変チャーミング且つ、何かこう、素敵なオーラを持つ女性です。これはなんと磨き甲斐のある!!!とナマイキにも思いました。

発声と大曲の演奏を聴いてみてやはり基礎をしっかり固めないと、喉を傷める結果になるということも確信。

体の使い方が分からないのに高音を張り上げようとすれば喉にムリが出ます。無論、高音に限らず頑張るのが喉になったら二度と歌えない喉になってしまうのでとても心配です。

今までの先生は何故基礎をしっかり固めてあげなかったんだろう?

その答え、自分も分かる気がします。「音楽を教えたかった」からです。音大卒ならまだしも、アマチュアで始めたらゼロスタートなんです。そこに対して、音楽指導者はヴェルディだのベッリーニだの大曲を歌わせてみたくなったり、歌曲だろうととにかく歌わせたいというか。音楽の指導をしたいのであって、ヴォイストレーニングではないというか。

先日行った声楽家専門の耳鼻咽喉科の先生が、「僕はね、日本の音楽教育が大嫌いだし、反対なんだ。」と。その理由は、10代というまだ体が未熟なうちから声楽でハードなことをさせる。声帯は成長しているので、ちゃんと熟成してからでないといい声は出ない。むしろ壊す確立が高いと。大人になってから始めた方がいいと言われました。

更には、「音大では音楽を教える先生はたくさんいるんだ。歌を教えてくれる。楽譜とかね。でもね、どこにも本当の声の出し方を教えてくれる教授なんていないんだよ。だからみんな間違った出し方してるでしょ?」と。

ズバズバと切りまくる素敵な先生でした。そして私も意見同じです。

でも、音大に限らずかな。。。普通の音楽教室では発声に特化していない。それよりも、日本的な指導のおかげでちゃんとした発声ができる人が殆どいないのが現状。芯がなく、自分の周りでだけ響くタイプの声。多いと思います。

音楽的な部分も指導したいですが、私の役割はきっと声を作ってあげるところだと確信しました。

ギリギリ「シb」が出るから「シb」が出てくる曲を歌うのではなく、叫んで勢いで出せば大抵の人が出るんです。そうじゃなくて、「シb」を出すのであれば、やはり「ド」や「ド#」が余裕で鳴る声で悠々と歌わなければ歌として成り立たない。それも、抜けるような声ではなく、しっかりと芯の通った、鐘を鳴らすような音です。

ギリギリで出すのは本人も大変、お客様も聴いていて大変。そういった基本的なことをしっかりしていかないといつまでたっても未熟な声のままなのではないだろうかと考えます。

調律の狂ったピアノで演奏しても美しい音楽が光らないし。それと同じことじゃないだろうかと思います。楽器は体。楽器をしっかり作ることが大切!

・頭のてっぺんから抜けるように
・鼻腔に響かせて
・眉間に当てて(響かせて)
・口角を上げて
・マスケラに響かせて
・もっと軽く出して
・体の力を抜いて

などなど・・・。こういったタイプの指導は開いた声になり、非常に浅い響きになりがちです。ブレスの時に「吸って」いたり。体の使い方が分かれば歌うことはもっと楽になるのです。

私もまだまだ声は発展途上だと思っています。自分も厳しい訓練をしています。もっと頑張って声量もさらに増やしたい。もっともっと楽器を磨いていきたいと常に思っています。

同じようにこれからも後進の指導をしていきたいと思います

 オペラ∩声楽曲 ソプラノ ピアノ ソプラノ テノール・カウンターテナー


日付:2012年06月06日

6件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

ワタクシもついていた先生に「鼻に響くように歌え」と指導されましたが、歌った後の喉の調子が思わしくなかったです。体を楽にして歌えと言われましたが、力を出さないと絶対歌えないってことがわかりました。

喉のみならず体の正しい使い方さえマスターすれば、楽に歌えますね。聞いた話ですが、イタリア人テノール歌手の方曰く、日本人は欧米人と比べると歌のための腹筋が弱いとのこと。常に腹筋を鍛えることが大事だとおっしゃってたそうです。ウエスト部分を手で強く押して、それを押し返すように歌うことが大事だとのこと。あとは、口は卵形にすることが大事とのこと。

今さっき自主練習に取り入れてみたら、楽に声が出せるようになりましたし、声も散ることもなくなりました。いままで歌でどれだけ自分の体を壊してきたのかを思い知らされましたね。

2012年06月06日 22時03分39秒

まお

Yasoyさんは最近どなたかについてますか?

自分の声は自分で判断すると危険なので、必ず先生についていた方がいいです。これがいいと思っても、実際には違う場合があるのでご注意ください。

どんなプロも、あのマリア・カラスでもずっとマエストロについていましたので。

世の中に色々な書物や誰かのブログ(私も含む)に情報が載っていますが、それはあくまで「文字」なので、実際にはちゃんとした先生について勉強されることをオススメ致します。自己判断が一番危険且つ、深みにハマるとのちのち師事した先生が苦労することになります。もちろん、自分も癖が取れなくなるので。。。

私自身が指導していて感じることです。

すいません。少し前に、しばらくレッスンに通えないということを耳にしたので心配しました。ただそれだけです(><)

2012年06月06日 22時38分35秒

ご心配おかけしてすみません!
仕事の方もプライベートの方もやっと落ち着いてきたので、今2人の先生についています。

お一方がさっき言ってた「鼻に響かせるように」と仰った先生で、もうお一方が「腹筋を使うように」という先生です。

2012年06月06日 23時14分54秒

まお

なるほど!良かった!腹筋の先生(←語弊あり)の方が正しいと思います。

腹筋は当然必要です。後はテクニックの問題なので訓練していくしかないですね。

頑張ってください。

2012年06月06日 23時51分36秒

小原 なお美

腹筋・・・これには泣きが入ります。
私は1度切腹(帝王切開)してますから。
声楽のレッスンが入ると,毎度おなかが痛くなるしww
「腹筋を使えているからよ〜。あせらず,鍛えていきましょうね。」
とは先生には言われてますけど,筋肉はそうそう簡単に鍛えられないんですよね(泣)

2012年06月08日 21時35分14秒

in white♪

我流(独学)の方が自分のクセを客観的にみられないまま、時が経つ…はピアノでもなんでもありますね。とくにピアノは、サラリーマン男性が何のこだわりか独学でしぶといクセついてしまう話よく聞きます。教えを乞うことに抵抗があるのか、欠点を指摘されるのが嫌なのか…?
「鉄は熱いうちに叩け」発展途上の今がいちばん大事なんですね。と、永遠発展途上国の私です。

クラシック音楽って、やわな世界なんかじゃない。気骨が必要ですね。

2012年06月09日 11時05分13秒

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