in white♪さんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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♪音楽のひととき♪師走篇

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今年もあと1ヶ月足らずで終わりですね。

街の行き交う人々はちょっぴり忙しそう、昼間と違って夜はクリスマスのイルミネーションがカラフルにぎやかで、こちらもなんだかワクワクしてきます。帰宅途中に通る広〜い空き地から見える夜空には、大きなオリオン座など星座がよく見えて、ピーンと冴えわたった空気が頬に心地よい感じです。

さて皆さんにとって今年一年、どんな年でしたでしょうか…?

私は、レッスンのお師匠はじめ色々な方との出逢い、そして新しい撥弦楽器ペダルハープとの出逢い、新しい自分発見があり、なかなか充実した一年だったように思います。ひょんなことで見つけたこちらのサイトでクラシック音楽好きの沢山の方とやりとりできたことも。

この時期の楽しみは、ピアノでチャイコフスキー作曲「四季」から11月「トロイカ」12月「ノエル」を弾くことです。寒いさむいロシアの冬のなか、チャイコフスキー独特の人のぬくもりや暖かみを感じます。


話は変わり、私は先日、月1程度、週末を利用して定期的に訪問させていただいている都区内のデイサービス(通所介護)施設でクリスマス音楽会をやってきました。

3年前から始めてほぼ毎月、間があいて先月から再開し、偶然にもこちらのサイトの一番最初のピアノのお友達えまーるちゃんとも意気投合、今回 「師走のプログラム」としてこちら側3人(サンタクロース1名含む)と14名のお年寄り、5名のスタッフの方々というメンバーでした。
この音楽会はいつもスタッフの方々も楽しみにされていらっしゃるようで、はじめた当初と変わって全員参加型の、歌あり笑いあり体操あり、楽器演奏と鑑賞あり、きわめつけはハプニング続出!!(苦笑)のユニークな音楽会なのです。

…ですが、ボランティアであること・多忙な生活を理由に一年近く離れていたときもありました。

先月心ぐるしさを感じながら施設で再開した顔ぶれ、いつも見ていた顔がい・な・い…なかには怒ったような顔をされている方も?。あとでスタッフにお聞きしたところ、どうやら他界された方も数名いらっしゃるとか。
心から楽しみにされている音楽会を継続することの難しさ・その月が本当に最期になるかもしれないお年寄りに対する楽しみごとをさせていただく責任重大さを痛感しました。

普段はクラシック音楽を沢山取り入れてはいるのですが、今回の鑑賞曲目はえまーるちゃんのチャーチオルガンによるモーツァルトのモテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」、そして私のライアーでカトリック聖歌「ひせきにこもりて」とクリスマス曲として有名な讃美歌「あらののはてに」でした。

↓参考までに、イメージに近いのを2つYOU TUBEで見つけました。http://www.youtube.com/watch?v=blUW7E00wio&feature...

http://www.youtube.com/watch?v=lpj2-H-LT8s


前日の寝不足と練習不足がたたり、鑑賞で先発ライアー演奏はかなりボロボロ…。楽器の音が432HZで独特な美しい響きなのが唯一の救いだったかな。そしてお次はえまーるちゃんの演奏。一音も間違いなく慎重丁寧に演奏してくれたので、お年寄りの皆さん、うっとりと目をつむって安心して聴いていらっしゃいました。
個人的に大好きな曲ということもあり、リコーダーやライアーでこの曲を演奏したことはありましたが、このようにお年寄りの面々を目の前に教会オルガンの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は大胆ながら格別に良かったです♪ 曲の転調していくところがまるで光の輪と天使に導かれて昇天してゆくようなイメージで、最初はこの曲を演奏することをどうかと考えてはいたのですが…、でも良かったと思います。
なぜなら、いずれ死にむかってゆくだろうお年寄りの方々にとって、この美しい曲を聴いていただけたこと、曲を知らないかたでも、頭のなかにきっと美しいイメージを持っていただけただろう、と思ったからです。


最近私は、日本音楽療法学会名誉会長・聖路加国際病院名誉理事長であり99歳現役内科医師であられる日野原重明先生の御本をあらためて何冊か読んでいました。

その内容は、生きている間に自分の時間をどれだけ他人のために使ったか、また、病や死を素直に受け入れ、感謝の気持ちをもって自分の最期を自分らしく締めくくること…ということが書かれています。
先生の体験もあり、たかが音楽、されど音楽には心を慰め生きるエネルギーを与えるものであると強く先生はおっしゃています。(とくにハープ系の楽器のもつ音の癒し効果については、ずっと以前からお話されていらっしゃいました)


…なので、反省点は沢山ありましたが、参加してくれたお友達えまーるちゃんや友人サンタクロースさんのおかげで、今回は師走にふさわしく、楽しく盛りだくさんな大変よいプログラム内容となったと思います。

いつも音楽会の締めとして、日本人の定番曲「故郷(ふるさと)」をみんなで3番まで歌います。お年寄りの方々は自分の故郷を思い出すのか、ここで涙ぐむ人が沢山いるのです。

祖父母の代から東京の住宅街に暮らし、生まれも育ちも都会っ子の私には田舎がないので、こういった豊かな自然に囲まれて育った方がちょっぴり羨ましかったりします。なので、親の転勤で2年間住んでいた東北地方の景色を代わりに思い浮かべたりして。

お年寄りの皆さんも最後には笑顔が見られ、少女のように頬を紅潮させて「ありがとうございました、またきて下さいね」とお言葉をいただいたり、こちらも胸が熱くなります。 戦争をくぐりぬけてきたお年寄りの皆さんは、現代に生きる我々と比べて純粋な方々ばかりなのだと感じます。

「お年寄りの皆さん、こちらこそありがとうございます、逆にパワーもらっちゃってます。
来年もまた音楽のひとときで、どうかまた元気なお顔をみせてくださ〜い。ちょっと早いですけど、どうぞよいお年を♪」

 ピアノ ハープ ヴァイオリン(バイオリン) 交響曲 古楽


日付:2010年12月05日

6件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

ヒデクン

in whiteさん

音楽ボランティアって馴染みが無くてピンと来なかったのですが素晴らしい取り組みをされてますね。
楽器が出来る方々の取り組みに頭が下がります。自分に出来ない事を為さる方はいつも私には尊敬の的です。

なのにお金を払うコンサートでは好きな事を言ってます。楽器が出来ない私のオケ・メンバーへのひがみかも。矛盾してますよね。

なんだか自分の程度の低さにゲンナリです。

でも、正直者は・・  

コンサート評は続けよっと!

2010年12月05日 20時05分18秒

九尾

こんばんわ。

皆さんに喜んでもらえる活動をされているなんて立派ですね。私も自分にゲンナリ・・・。

お年寄りではなくても、いつどんな形で死に直面するか分かりませんね。
私だって明日生きているとは限らない。生きているうちに色々な音楽聴いておくつもりです。

・・・少し前に電話があって、親戚のおじさんが末期ガンで死の床にある事を知りました。今年の夏に会った時にはピンピンしていたのに。

そんな事もあって、考えさせられるブログでした。

2010年12月05日 21時11分40秒

なぎ

in whiteさま♪

こんばんは!
ボランティアの演奏、素晴らしいことですね!!
お疲れさまでした。
わたしの家族も
病院ですが、入院中は時々 行われるコンサートの日は とても楽しみにしていました。
やはり入院中は娯楽が少ないですし 生の音楽に触れる機会はなおさら少なくなりますし…。
in whiteさんがボランティアの演奏をされた先のみなさんの喜びも なんだか伝わってきます。
音楽のプレゼント、ほんとうに素敵ですね。

2010年12月05日 22時04分44秒

in white♪

ヒデクン 様

いつもコメントありがとうございます。

私の演奏はお金を取れるプロの方とは違うので。

きっかけは日野原重明先生のように音楽に助けられた経験から、何か音楽を使って私にできることはないだろうか…と思ったのが今から6年ほど前でした。(ほんとに厄年ってすごいトラブルに見舞われまして…。ちなみに女性の厄年は満19・34・38歳…です)
それまでの私は、何をやっても宙ぶらりんでこれといったものがないような感じでした。こういった音楽ボランティアはそんな今までの私の良さが生きる方面だと思ったので、3年前から始めたことでした。私が人に尽す仕事に転身したのも、このころからでなんです。

ヒデクンさんのように色々な著名な音楽家の演奏を生で聴く経済力や、若いうちからピアノ以外のクラシック音楽を聴いてきたわけではなかったので、盤歴が長いというのは自分に蓄積された宝物をお持ちなわけで、その環境も含めて素晴らしいことだと思います。いつもマニアの方々の博識さに感心しています。

正直者は…「金の斧」でしたよね?!

2010年12月06日 00時37分45秒

in white♪

九尾 様

たしかに、我々だって何時この世を去ることになるか計り知れませんよね。

私ぜんぜん立派なことなんてしてませんよ〜。

「人生唯一度っきり、だから思いっきり好きなことをやるんだ!」私としてはあんまり好きな生き方ではありません。。。

ちょっと宗教的かもしれませんが日野原先生もおっしゃっている「天から命を授かって今に生かされている」という感覚を大事にしたいものだと。

好きな音楽、ことにクラシック音楽を沢山聴くのはきっと死生観にもプラスになると思います。クラシック音楽は複雑で、奥深さがありますし、古人の宗教的な価値観と密接に関連づいていると思っています。

以前、今は亡きヴァイオリンの巨匠ナタン・ミルシテインの演奏するJ.Sバッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番(BWV1004)終曲シャコンヌ」メロディア盤を聴いたときに、ミルシテインの死生観というか、膨大な宇宙を感じました。もう涙が出るぐらいの、渾身の演奏だと思いました。

聞いた話ですが、亡くなった後も来世があるとしたら、人があの世に持ち越せるもの、それは「学問・芸術・宗教」の3つだと。たくさんの良い音楽に触れることって魂の浄化にいいのかもしれませんね。

ご病気のおじ様にも、ぜひ九尾さんが良いと思った音楽を心をこめてプレゼントされてみたら如何でしょうか。

2010年12月06日 01時05分41秒

in white♪

なぎ 様

これからもお友達としてどうぞ宜しくお願いします♪

ご家族様が入院中とのこと、大変ですね。
私も最近まで病院に勤めていましたが、患者さんもさることながら看病にあたるご家族の方々に対してもいろいろ見ていて感じることがありましたので御察しします。

音楽に関しては、ほんとうに皆さん楽しみにされていらっしゃいますよね。
自由がなく楽しみの少ない入院生活ですから。
音楽を学んでいた学生時代、地元の病院で色々な楽器の学生仲間を募って外来コンサートをやったことがありました。
「千の風になって」はお墓や死をといった病院ではタブーな感じの歌と思いきや、みなさん大合唱でした。


ただ、動ける患者さんたちは演奏を聴きにも行けるのですが、動けない方々、移動にも付き添いが必要な方々は病院が人手不足ということもありなかなかOKしてくれないので、チャンスがありません。ベッドサイドで音源から聴かせるか、生演奏を聴かせるしか方法がないのです。

以前、癌専門の病院で働いていたときに、終末期の患者さんで個室の方でしたが、ご家族が持参したオルゴールのCDを小さめの音量で聞かせたりしました。ご本人が麻薬のような痛み止めを打ちたくないとのことで、音楽やアロマで試していましたが、オルゴールのようなインストゥルメンタルをBGMに流すのは、無音のときより痛みの緩和にある程度は有効みたいです。香りは確かマンダリンオレンジでした。

また、ピアノは楽器の王様ですし、表現力といったら素晴らしいのですが、演奏する場所も限られますし、場所によっては音量の大きさや患者さんの病状によっても威圧感を感じることもありますよね。
それに比べて小さなハープのような楽器は音量も小さめでベッドサイドミュージックに適しているといわれていますし(日野原先生も推薦しています)優しい音です。

なぎさんもピアノをやっていらっしゃる方なので、小さな竪琴などはすぐ弾けるようになるはずです。
ご家族さまや身近な方のために実践されてみるというのは如何でしょうか? 

…日本の病院でも音楽を取り入れるところが増えてきましたが、こういったベッドサイド音楽の用い方が遅れているようで残念です。

余談ですが、今月のイブの日に都心の某大学病院でライアーによる外来ミニ・コンサートをすることになりました。小児科病棟の慰問演奏もするので、重症の患者さんには特にライアーを聴いて喜んでもらえたら嬉しいです。

2010年12月06日 01時49分32秒

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