久々のラグタイム曲解説
アレェクスェイ(p)のピアノ・ソロ
●DON’T JAZZ ME RAG - I’M MUSIC by James Scott (1921)
『譜面にか書かれた音楽なんだから、私を即興しないでよ』
という意味合いが含まれているのではないか
と感じてしまうようなタイトルですね。
●RAGTIME NIGHTINGALE by Joseph Lamb (1915)
ナイチンゲール、サヨナキドリの美しい声を思わせるような曲。
『優美&華麗』という言葉がよく似合う
煌びやかな旋律で構成されている。
●TOPLINER RAG by Joseph Lamb (1916)
これはピアニストの腕にもよりますが、Lambの中では最高の曲、
また比較的難しいラグタイム曲とされています。
かつてVAUDEVILLEでよく使用されていた表現に
『TOP LINER』というのが御座いましたが、
劇場プログラムのトップ、一番上に書かれている役者のことです。
つまり、Lambは『ベスト・ラグ』と言いたかったのでしょう。
(出版社の策略という噂もちらほら???)
●EXCELSIOR RAG by Joseph Lamb (1909)
EXCELSIORはラテン語で『木毛、かんなくず』という意味ですが
ここではニューヨーク州のモットーであった
『より高く!!!向上!!!』という言葉を意識したのだと思われます。
白人作曲家Lambが階級を意識していたところが
あらゆる曲のタイトルに表れているところが実に面白いですね。
アレェクスェイ(p)&裕美(vo)のラグタイム・デュオ
●THE RAGTIME DANCE by Scott Joplin (1902)
1973年の映画『スティング』のエンディング・テーマで、
当時のダンス・ステップの名前がたっぷりと歌詞に詰まっております。
足踏み『ストンプ』の出てくる曲で非常に愉快。
アレェクスェイ(p)&後藤雅広(cl)のインストロメンタル
●MOONSHINE RAG by Edward Hudson(1916)
『月光のラグ』とでも訳せばいいのでしょうか???
非常に淡々とした曲ですが、その悲しげなメロディーに
ユーモアと哀愁が感じられます。
●CATARACT RAG by Robert Hampton(1914)
大きな滝を思わせるような豪快なメロディー。
鍵盤の上から下まで流れゆく水の如く
音階が左右に跨りダイナミックな展開を繰り広げていきます。
●TIGER RAG by ???(1917)
あまりにも有名なディキシー・バンドの定番ですが、
この曲は一体誰が作ったの???
Nick LaRoccaに言わせれば『written by Nick LaRocca』。
Jelly Roll Mortonに言わせれば『written by Jelly Roll Morton』。
Punch Millerに言わせれば『Punch MillerとJack Careyが
"hold that tiger"部分を書いたのだと・・・』。
死人に口なし、真実は誰のみぞ知る???
裕美・ルミィヤンツェヴァ
作成日:09/02 18:51 最終更新日:09/02 18:51
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