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『バルカン・ブラス』って何？？？というご質問をいただきましたので、
こちらでお答え致します。
先ずこれが固有名詞でない限り、『バルカン』はヨーロッパのバルカン半島のこと、
『ブラス』は吹奏楽のことと直観的に解釈しますが、
音楽に関わるテーマであることは間違いないでしょう。

色々と研鑽してみましたが、これはおそらく音楽のジャンルのことで、
東欧・ロシアなどのスラブ系民族、
及び、ロマ（ジプシー）・ギリシャ＆トルコ人たちが繰り広げる
バルカン半島を中心とした管楽器の歴史的音楽のことだと思います。
様々な民族音楽の歴史や伝統を引き継いだエキゾチックなサウンドなのだと想像します。

バルカン半島は地理的に言いますとヨーロッパの東南部に位置し、
トルコのヨーロッパ部分、つまりイスタンブールより西側、
ギリシア、アルバニア、ブルガリア、
及び旧ユーゴスラビアの大部分、マケドニア、セルビア、モンテネグロ、
クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどの全てを含みます。
時には歴史的繋がりの深いルーマニアやスロベニアを
バルカンに加えることも御座います。

東ローマ帝国・オスマン帝国・オーストリア・ハンガリー帝国といった
多民族国家の時代が長かったことから諸民族が混在しているのが現状で、
第一次世界大戦勃発の原因となった民族問題を考慮に入れましても
バルカン半島はヨーロッパの火薬庫と言わんばかりの内戦・紛争の場、
今日でも多々の宗教・民族問題を抱えております。

そんな環境下で生まれた音楽が今日よく使用されている言葉
『バルカン・ブラス』の意味するところなのではないでしょうか？？？
自由放漫なジプシー・メロディーから哀愁漂うメランコリックな旋律まで、
譜面に書き綴ることのできない微妙な音階構成から
民謡・宗教音楽を思わせるような神聖なフレージングまで、
バルカン半島の独特な雰囲気を醸し出している音楽こそが
『バルカン・ブラス』と呼ばれるジャンルなのではないかと
勝手ながら解釈した次第です。
本当のところはどうなんでしょうか？？？
賢いお人は隠してないで、教えてちょ（ぺこり）！！！

裕美・ルミィヤンツェヴァ