ガット弦の謎
ニューオリンズ・ジャズといえば
知ってのとおり早稲田大学の現役生&OBが多いわけだが、
以前ベース奏者の矢野裕太郎くんと何度となく共演させていただいた。
彼は1980/10/30岡山市に生まれ、帯広市・藤沢市育ち。
蠍座・A型・現在早稲田大学法学部五年生(当時の話だが)。
高校時代よりエレクトリック・ベースを演奏、
大学四年時にニューオリンズ・ジャズ・クラブにてウッドベースを始め、
現在では希少なガット(羊腸)弦のベースを演奏しています
とのことでした。
そして、この気になる希少なガット(羊腸)弦のベースだが、
一体どんなベースなのでしょうか????
↓↓↓↓
クラッシック奏者のベーシストに最も多く使われている弦はドイツはピラストロ社の物だが、
弓で弾いた際落ち着いた音色を持っているものの、
ジャズのピチカート奏法には不向きと言われています。
ピラストロ社曰く、『弦は本来どの太さの弦においても同じテンションでなければならない。しかし、コントラバスの弦は、太くなるとだんだんテンションが強くなり発音もにぶくなっている。今回の改良で各弦のバランスの均等化を行った』
結果、弓で弾いた際、低弦がキンキンの音になり苦情が殺到、
テンションも全体的に弱くなり明るく軽い音色になった模様。
現在はノーマル仕様のフレクスコア弦は若干音色が太くなり弓でも使用できるが、
フラット・クローム・ステール弦はキンキンのまま、
ジャズのピチカート重視の奏法では使えるだろうが、
弓で弾いた場合、ベースらしい音色はそれほど望めないよう。
元来の太く重い音を求める人はオリジナル・ヴァージョンを選択するのが良いらしい。
この会社が提供する物の中で、ガット弦と付くものは以下である。
●コルダ(4弦のみ オケのみ)
G、D線プレーン・ガットで下2本は銀メッキ銅線巻き。
●オイドクサ (オケのみ)
全線スチール巻。
●オリーブ(オケのみ)
全線銀線巻。
また、アメリカのダミアンという会社はガット弦しか使用していない
いわばガット弦専門のメーカーである。
G、D線プレーン・ガットで下2本は銀線巻してあり切れにくく質は良いらしい。
ピアストロ社のコルダより若干細めで、
当社取り扱い製品はG、D線プレーン・ガットのみだとか。
一般的に『羊腸』といえば自家製ソーセージを思い浮かべるが
楽器用のガット弦は実はとある国のスポーツ・メーカーが作っていたり、
非常に謎めいております。
何故って、硬式テニスのラケットに張るあのガットが正にそうだからです。
これぞこの世の七不思議!!!
今日も一つお利口さんになりましたとさ。
めでたし、めでたし!!!
裕美・ルミィヤンツェヴァ
作成日:06/20 18:50 最終更新日:06/20 18:50
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