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私は初恋の人と両想いでしたが、
一緒になれませんでした。

(この話は異様に長いので省略)


神奈川県下有数の進学校へ行ったものの受験すらできずに、
音楽大学を出てコンサート・ピアニストになる夢も
何もかも諦めて海外に脱出してしまいました。

当時自分は日本ではとても暮らせない人間になっておりましたので、
脱出というよりは完全たる逃げですね。
精神的に滅入っていておりましたので、
海外という危険な舞台は私にとって非常に良い刺激になり、
自分の成長や変化にも大いに繋がりました。

そして、語学留学中にピアニストの主人と出会います。
そこでジャズならばと思い直し、
クラシックの要素を生かして
ピアノに再度向かうことになりました。
更に英語力を生かして歌を磨き始めステージに立つことに・・・・

もう二度と人を愛せないと思っておりましたが、
職業結婚ならばなんとか、
ステージ・パートナーとしてならやっていけると感じ
ロシアで結婚しました。

再びピアノという楽器と向かい合えたことは奇跡、
初恋の人が望んでくれた職業、
歌手に実際なれたことは奇跡以上の奇跡！！！！

イギリス時代にクラシック・ピアノの腕を最大限に温めて、
ドイツ時代にジャズ・ピアノを始め、
ロシアへの国境を越えて、
ビリー・ホリデー歌唱を10年間独学でマスター。

その後はベッシー・スミスの黒人ブルースに、
エセル・ウォータースのヴォードヴィルの世界に魅せられ、
ニューオリンズ・ジャズを本格的に研究。

気が付けばディキシーに、ゴスペルに、賛美歌に、
スイングに、ブギウギに、ファンキーに、バラードに、
とスタンダード・ジャズや映画音楽は勿論、
ミュージカルに歌曲、世界民謡にポップス、
ラテンからモダンまでほぼ全てをカバーしていた。

超有名な曲から超無名な曲まで
この時期に1万曲は軽く歌っていただろう。
そして、たどり着いたのが
世界初のポピュラー音楽、ラグタイム、

これぞこの世の七不思議！！！
めでたし、めでたし！！！

裕美・ルミィヤンツェヴァ