ドヴォルザーク、アメリカへの影響
渡米8ヶ月後の1893年5月21日、
『ヘラルド・トリビューン』紙上に
『黒人の旋律の真の価値』と題する
ドヴォルザークの論文が掲載された。
また1895年、チェコに帰国した後ではあるが、
ニューヨークの音楽雑誌に
『アメリカの音楽』と題する論文を発表している。
これらの論文を通してドヴォルザークは、
黒人やネイティブ・アメリカンの音楽の豊かさを
啓発したのだった。
そして、その主張を何よりも雄弁に物語ったものは、
交響曲第9番『新世界より』、
弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』、
チェロ協奏曲といった彼自身の音楽作品そのものであった。
これらの作品はスラヴ的であると同時に
アメリカのフォークロアの影響が表れており、
アメリカの国民音楽創設の可能性を示す作品でもあった。
ドヴォルザーク門下生たちは、
黒人霊歌やジュビリーを素材とした短い歌曲や
ピアノ曲を少なからず作曲し、出版したし、
直接ドヴォルザークとの接触を持たなかった他の作曲家たちも
似たような傾向を持つ楽曲を作り始めた。
ドヴォルザークはアメリカの音楽愛好家に深く愛され、
チェコに帰国する頃までには作品の殆どがアメリカ初演を終えていた。
ニューヨーク・フィルハーモニックは
アメリカ音楽の興隆に寄与したことを感謝し、
ドヴォルザークを名誉会員に推挙したのであった。
彼はアメリカのたっぷりと貢献したのですねぇ。
私の研鑽生活は今日も続きます。
今日も一つお利口さんになりましたとさ。
めでたし、めでたし!!!
裕美・ルミィヤンツェヴァ
作成日:01/30 22:09 最終更新日:01/30 22:09
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