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大阪は東心斎橋でランチ

心斎橋と言えば、六本木ヒルズ開催の『東京国際映画祭』の延長で、
カルティエ(心斎橋)でアレェクスェイが
ピアノを弾いた日のことを思い出します。

付近にはアルマーニ、フェラガモ、ルイ・ヴィトン、シャネル、
ダンヒル、ロレックス、マックスマーラと有名ブランド店が立ち並び、
ロンドン・パリ・ミラノを想像させるような豪華さ。

今回は『株式会社マホガニー・ホール』という宝石店を会場に
嬉しくもプライベート・パーティーを企画していただきました。
ニューオリンズで『マホガニー・ホール』といえば、
高級娼婦館のことですが、それを幾分意識したのか、
ここの入口には『BASIN STREET』と刻まれております。
そこで品良いアンティーク調の家具に囲まれ、
主催者の河合良一夫妻に温かく迎えられました。
先ずはお言葉に甘えてビールで乾杯!!!

私自身、祖父が宝石商と時計屋をしておりましたので、
この商売には非常に興味があり、話に華が咲くものの、
結局はミュージシャン、商売柄どうしても音楽の話に・・・
ニューオリンズ・ラスカルズの写真集を片手に
若かりし頃のBOB GREENEの写真を眺めながら、
30年前、40年前のトラッド・ジャズ話をしていただきました。

その後、東心斎橋の洒落たレストランで会食。
私もアレェクスェイも河合氏お勧めの
海老フライ&ハンバーグ・セットを楽しみました。
昼間から既に赤ワインを満喫し、海外での苦労話もちらほら。
執念深いところが河合氏によく似ていると
しばしば言われる私ですが、流石、人生の先輩だなと感じるほど、
氏が私の心中を随時察してくださるので、
思わず涙がこぼれそうになりました。

的をつくとは正にこのことですね。
今回初めてここまで深い話をしたように思われますが、
海外生活での苦労と心の痛みを
ものすごく理解していただけたような気がします。
それ故に、『変えていかないと・・・』
という優しく厳しいお言葉をくださったのでしょう。

早稲田大学ニューオリンズ・ジャズ・クラブの創始者である
また、ジョージ・ルイスというアルバート式クラリネットの伝説的奏者を
こよなく愛する氏のお言葉だからこそ、これが余計胸に響きました。

私はどこまでも過去を引きずり苦しむ人間ですが、
偏見や先入観をなくし、どこかで切り替えをせねば、
若しくは気付きを得ていかねばならない。
そういった分岐点をくださったのが紛れもなく
彼という人間の温かさであり、伝統を継承する力であり、
愛を保ち続ける粘り強さであるのだと悟った次第です。

決してコピーではない、ジョージ・ルイスの音楽を
自分の音色で表現していく演奏家。
過去の感動を現在に届けるといった意味では
我々が同じ志で生きていることを痛感しました。

『辛く苦しいことは沢山あったかもしれないが、
人生は貴女が思っているほどそう悪くはない筈』
こういったメッセージを無言という沈黙の中で私にくださったのが
男として人間として、非常に魅力的な彼です。

4年前の出会いから我々の信頼関係がここまで発展できたこと、
本当に嬉しく存じます。
年齢も性別も生まれ育った環境も全く違うのに、
どこかお互いを引き付け合うものがあったこと、
これからも大切に大切にしていきたいと思います。



裕美・ルミィヤンツェヴァ
作成日:10/05 23:59

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